セントジョーンズワートとドセタキセル(抗がん剤)との相互作用

抗がん剤との併用が問題となるサプリメントはいくつかある。このセントジョーンズワートもその一つだが、ビタミンCもメソトレキセートとの併用は禁忌といえる。サプリメントが」無害というわけではなく、何かしら体に影響する薬剤もサプリメントもそれぞれ作用機序があり、その作用が拮抗する場合には併用しないことだ。*******************************http://www.dhcblog.com/kamohara/臨床薬理学の専門ジャーナル(電子版)に、セントジョーンズワートとドセタキセル(抗がん剤)との相互作用を示した臨床研究が、オランダのグループ(Utrecht University)から報告されていました。(Clin Pharmacokinet. 2013 Sep 26)セントジョーンズワート(和名セイヨウオトギリソウ)は、軽症から中等度のうつ病に対して有効なハーブです。SSRIなどの医薬品と同等の効果を有し、かつ、副作用は医薬品よりも少ないことが知られています。セントジョーンズワートは、単独の投与では、安全性と有効性の確立されたハーブです。一方、医薬品との相互作用がありま... 詳細を見る

先端医療的がん治療, 統合 医療

ドイツにおけるがん患者の補完代替医療の利用状況~教育水準と収入に相関がある。

ドイツにおけるがん患者の補完代替医療の利用状況~教育水準と収入に相関がある。 ドイツのおける補完代替医療の利用状況が発表されていたが、アメリカも似たような出ていた。31%つまり薬3分の1人が利用しているとのことだ。日本でもがん患者さんの多くは興味はあるのだろうが、何が自分に必要か分からないこともアルだろう。 第一がん治療自体に関してマスコミによる、抗がん剤や先進的な放射線療法で直るという宣伝もあり、その原因を正すという最も正しい方法が分からなくなっている。これが大きな問題であると考えられる。代替医療自体も万能ではない、うまく使いこなすには専門の医師に良いアドバイスをもらうのが肝要だ。***********************************http://www.dhcblog.com/kamohara/今月の小児血液腫瘍学の専門ジャーナル(電子版)に、がん患者における補完代替医療(CAM)の利用状況を調べた研究が、ドイツのグループ(Saarland University)から報告されていました。(Pediatr Blood Cancer. 2013 Se... 詳細を見る

乳がんサバイバーと大豆食品の摂取 

乳がんサバイバーと大豆食品の摂取 大豆には女性ホルモン様の作用があることが分かっている。にもかかわらず、タモキシフェンのような女性ホルモン拮抗作用のある抗がん剤と同様に乳がんに対する抑制効果がある。 実に不思議な食品である。おそらくは女性ホルモンの調整作用があり、がん患者さんの免疫が正常化するように女性ホルモンの調整をする働きがあるのだろうと考えられる。当院でも大腸がん、乳がん、前立腺がんの患者さんには絶対的に勧めているサプリメントの一つである。*******************************http://www.dhcblog.com/kamohara/アメリカ医師会ジャーナルに,乳がんサバイバー(生存者)の予後(死亡率・再発)と,大豆食品の摂取との関連を調べた研究が,米国のグループ(Vanderbilt Epidemiology Center)から報告されていました。(JAMA. 2009 Dec 9;302(22):2437-43.)大豆には,女性ホルモン様作用を有する植物エストロゲン・大豆イソフラボン類が存在し,乳がんの予防やリスク低減における臨床的意義が注目され... 詳細を見る

大豆イソフラボンによる前立腺がんリスク低下作用

大豆イソフラボンによる前立腺がんリスク低下作用 イソフラボンの抗癌作用は自然物質の中でも非常に強い。アメリカにはヒーランという大豆のサプリメントがあるが、これもまたガンに対する効果が強い。残念ながら、個人輸入も難しいのが現状であることが残念である。******************************http://www.dhcblog.com/kamohara/泌尿器科学の専門ジャーナル(電子版)に、大豆イソフラボンによる前立腺がんリスク低下作用を示したメタ解析が、オーストラリアのグループ(University of Melbourne)から報告されていました。(BJU Int. 2013 Sep 5.)これまでの基礎研究や疫学研究によって、前立腺がんリスク低下作用を示す機能性食品成分が知られています。代表的な成分に、トマトのファイトケミカルであるリコピン、大豆および大豆イソフラボンがあります。大豆では、大豆タンパクによる脂質代謝改善作用、大豆イソフラボンによる女性ホルモン様作用や抗酸化作用を介した機能性などが知られています。さて、今回の研究では、前立腺がんに対する大豆および大... 詳細を見る

ビタミンCとガン

所属学会から新しい論文が送られてきた。ビタミンCとガンの関連だが、さまざまな経路を利用してビタミンCはがん細胞の増殖を抑制しているようである。************************************「ビタミンCとガン:ハダカデバネズミにおける関連性」執筆者: Steve Hickey, PhD(OMNS、2013年7月30日) ハダカデバネズミは、他の小型げっ歯動物よりもはるかに長生きであるにもかかわらず、ガンに対する耐性が高い。実験用マウスは、概して寿命が3年未満で、ガンで死ぬことが多い一方、メクラネズミは、30年まで生きることがあるのに、腫瘍は稀である。最近、その説明となる事実を発見したと主張している研究グループがある[1]。ハダカデバネズミは、ヒアルロン酸(ヒアルロナン)と呼ばれる長鎖生体分子を基盤とした非常に強い組織基質を有しているようである。この分子は、関節炎の改善において、グルコサミンやコンドロイチンなど、他のグリコサミノグリカンとともに広く使用されていることから、サプリメント使用者なら聞き覚えがあるかもしれない。こうしたサプリメントは、損傷した軟骨などの結... 詳細を見る