ダイエット外来

肥満関連遺伝子検査に基づくダイエット指導の効果

肥満の関連遺伝子検査を受けて、アドバイスを受けたらダイエットの効果が持続したというお話です。自分を知ることはとても大切で、自分がおかしいことをしている。普通ではない考え方をしているということが解ると、人間はそれを修正しようとします。しかし、ダイエットでも考え方でも困ったことに一部には自分が間違っているとは考えられない人がいます。統計的にはこれらの人々は効果がなかった群に入りますが、自覚がないためにアドバイスが無効な人たちです。ダイエットに関してもその他の病気に関しても生活習慣、考え方の習慣が健康に多大な影響を与えます。患者さんにはアドバイスを素直に謙虚に聞いていただくことも大切だと思われます。*******************************http://www.dhcblog.com/kamohara/肥満関連遺伝子変異の情報に基づいたカロリー制限食によって,リバウンド予防効果を示したという米国での臨床研究データを読んでいました。(Nutr J. 2007 Oct 18;6:29.) 肥満をはじめとする生活習慣病では,それらの疾患にかかりやすい人とそうでない人がいます。こ... 詳細を見る

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肥満に対する高たんぱく食の効果

肥満に対する食事療法としては高たんぱく食、低炭水化物食が最も効果的である。多くの臨床例でわかっていることであるが、その後ダイエット効果があった後に、では患者さんはどうなるのか?体重を維持することができるのか?というと、半分以上は元に戻ってしまうこともわかっている。そうなると一生プロテイン置き換え食事をするのか?ということにもなりかねない。置き換え食が悪いのではなく、一生置き換え食を食べることがほぼ不可能であり、非人間的な食事であることが間違っていると私は思っている。一度体重を減量したならば、それを維持していく方法を考える必要があると思うのだ。***************************http://www.dhcblog.com/kamohara/肥満研究の専門ジャーナル(電子版)に,肥満に対する高タンパク食の効果を示した臨床研究が,デンマークのグループ(University of Copenhagen)から報告されていました。 (Int J Obes (Lond). 2014 Dec 26.) 肥満治療では,低カロリー・高タンパク食(1食あたり20グラム前後のタンパク質を含... 詳細を見る

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肉食と寿命の関係

2013年の論文からですが、1日に肉を100g以上取る方は死亡率が上昇すると思ってよいようです。タンパク質源としては良好な食材ですが、タンパク質の適正な必要量は体重1kgあたり1gから1.6g程度までであり、体重70kgの男性がタンパク質を1日100g以上取ると過剰摂取ということになります。肉類の過剰摂取は癌の発生、増殖に関連しておりすすめられません。肉類ではない植物性タンパク質が最も安全であり、推奨されます。植物性たんぱくでも必須アミノ酸をすべて摂取することは可能であり、ダイズや穀物、果物の複数種類の摂取で問題ありません。癌の発生と癌による死亡率が増え続けている今、あえて肉食を推奨する必要はないと言えます。*******************http://rokushin.blog.so-net.ne.jp/2013-03-12今年のBMC Medicine誌に掲載された、肉食とその弊害についての疫学データの文献です。動物の肉は人間の蛋白源として、重要な役割を占めていて、多くの人が好む食品でもあります。その一方で菜食主義者という方がいらっしゃるように、肉食を好まない人もいます。肉食... 詳細を見る

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糖と脂肪、無性に欲しくなるのは?

糖尿病や高脂血症で太っている患者さんに食事制限はしていますか?と聞くと、場合によっては「これ以上は無理なくらいにしている」ということが多い。これ以上は無理というから、ほとんど絶食に近い状況であるのだろうかと心配したりするが、実際は太っているだけあって、1日3回きっちり食べている。多少おかずを減らしてみたり、ご飯を2杯食べるところを大盛り1杯にしていることを制限と呼んでいるようだ。 ご本人は自分がたいして食事制限などできていないという意識はなく、頑張っていると感じている。これも一種の糖質中毒かもしれない。アルコール中毒の患者が、アルコールを止められないのと同様に、アルコールを飲んでいても他人には飲んでないと詐称するのと同様である。 糖質は人間をダメにすることはないが、人間を肥満にすることだけは言えるだろう。肥満になってしまったに人には一日も早く痩せることを願っている。**********************************http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=20131220002&... 詳細を見る

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高タンパク食による脂肪肝・肝臓内の中性脂肪減少効果

同じカロリーの食事をとってもその内容で体に与える影響は違ってくるタンパク質、脂質、糖質の3つのうちどのバランスが健康に良好な影響を与えるかはわかってきている。ではこのような、脂肪肝に対する影響はどの食事が最も影響するかだ。結論は炭水化物=糖質の制限がよろしいということのようだ。これは糖質制限が肥満治療にも糖尿病治療にも有効であることからも当然考えられていたが、この研究もそれを後押しするものである。*****************************http://www.dhcblog.com/kamohara/今月の科学誌に、高タンパク食と高炭水化物食の2種類の食事による、肝臓内の中性脂肪/トリグリセリドへの作用を比較した臨床研究が、オランダのグループ(Maastricht University)から報告されていました。(PLoS One. 2014 Oct 16;9(10):e109617)一般に、高タンパク食の投与は、炭水化物摂取に由来する肝臓内の中性脂肪増加を抑制することが知られています。中性脂肪/トリグリセリドは、糖質・炭水化物の過剰摂取により高値となり、脂質異常症を生じ... 詳細を見る