「小児線維筋痛症」が、コエンザイムQ10の欠乏で起こることを発見――東京工科大学

非常に興味深い研究結果が出てきました。今まで当院ではコエンザイムQ10を治療に使って成果を上げてきていましたが、小児に限ってですがこのようなデータが出てきたことは喜ばしいことです。今までにも海外では同様のデータがあり、コエンザイムQ10の投与とかマルチビタミンの投与、ビタミンDの投与が有効であるとの報告があった。今回の研究では小児線維筋痛症の原因がコエンザイムQ10の欠乏であると断定している点が興味深い。また同時に、コエンザイムQ10の投与でも完全に症状が消失しない点も考えねばならない。複雑系の疾患であるためほかの代謝回路に異常があることも考えられる。***********************************http://www.u-presscenter.jp/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=5490東京工科大学(東京都八王子市/学長:軽部征夫)応用生物学部の山本順寛教授らの研究チームはこのたび、全身の疼痛と慢性疲労を伴う「小児線維筋痛症」(※1)がコエンザイムQ10(※2)の欠乏によって起こることを明らかに... 詳細を見る

サプリメント療法, 統合 医療

若年発症SLE患者では血中ビタミンDが低い

自己免疫疾患においてビタミンDの低下と疾患のリスクに相関関係がありそうだという研究である。ビタミンDは不思議なビタミンであり、昔は骨密度の低下した患者のための治療に使うだけであったが、最近はがんの治療、自己免疫疾患の治療、など難病系の治療にも良く使われている。サプリメントで摂取できて副作用も少ないので摂取見てはいかがだろうか。 **********************http://www.dhcblog.com/kamohara/今月のSLE研究の専門ジャーナル(電子版)に、若年発症SLE患者における血中ビタミンD値を調べた研究が、イタリアのグループから報告されていました。(Lupus. 2014 Apr 14.)近年の研究によって、さまざまな生活習慣病や慢性疾患の患者では、血中ビタミンDの低値が示されています。今回の研究では、若年発症全身性エリテマトーデス(juvenile-onset SLE、JSLE)患者におけるビタミンD値が調べられました。具体的には、白人の若年SLE患者45名(男性9名、女性36名、平均年齢18.9 ± 6... 詳細を見る

サプリメント療法, 統合 医療

メタボ患者はCAM(補完代替医療)をより利用している。

メタボリック症候群の患者さんたちの多くがCAMを利用しているというデータが出てきている。では、CAM利用者にメタボからの改善する率が高いというデータがあるかというとそうでもないと、勝手に想像している。ダイエットサプリメントやハーブを使うことと、病院での薬を内服することの違いはどこにあるのだろうか?我々が行っている統合医療の最高の治療法はおそらくはライフスタイルの改善だと思っている私は、サプリメントやハーブの効果を否定するものではないが、サプリメントやハーブを購入して服用すればメタボは直るなどという安直でばかげた考えは持っていない。最強の治療法はメタボになった原因を生活の中から取り除くことである。 **************http://www.dhcblog.com/kamohara/今月の統合医療の専門ジャーナル(電子版)に、メタボリック症候群患者における補完代替医療(CAM)の利用状況を調べた研究が、イギリスのグループ(University of West London)から報告されていました。(J Integr Med. 2014 Apr 16.)これまでの研究によっ... 詳細を見る

統合 医療

ビタミンDが少ないほど死亡率が高い@施設の高齢者

ビタミンDと死亡率の話は以前から沢山あるが、今回は新しい話である。*********************http://www.dhcblog.com/kamohara/今月の内分泌学の専門ジャーナル(電子版)に、血中ビタミンD値と、死亡率との関連を調べた研究が、スウェーデンのグループ(Linköping University)から報告されていました。(Eur J Endocrinol. 2014 Feb 11.)ビタミンDは、骨の健康維持に関係する脂溶性ビタミンとして広く知られています。近年の研究では、免疫調節作用や抗がん作用も見出されており、アンチエイジング分野ではベーシックサプリメントとして摂取が推奨されるようになりました。高緯度地域の高齢者施設の入所者では、ビタミンD欠乏症のリスクが高まると考えられます。ビタミンD低下によって、骨折リスクや筋力低下が生じると、転倒などにより介護が必要な状態になりえます。また、免疫調節作用や抗がん作用の低下による疾患リスク上昇が、死亡率を高めることも考えられます。そこで、今回の研究では、北部高緯度地域で、施設に入居している高齢... 詳細を見る

統合 医療

がん患者の6割がCAM(補完代替医療)を利用@ドイツ 

日本でも癌患者の多くは実は補完医療を利用しているのではないか。知人や家族から進められたサプリメントを摂取している方は多いと思う。しかし、ドイツのがんセンターでのデータがすごいのは医療従事者が多くの時間を患者とすごしている点だろう。日本も患者と向き合って単に薬を投与するのではなくて、癌の原因となった患者の食生活やライフスタイルの乱れをコンサルテイングしていくことが必要だと思われる。*************http://www.dhcblog.com/kamohara/今月のがん研究の専門ジャーナルに、がん患者におけるCAM(補完代替医療)の利用状況を調べた研究が、ドイツのグループ(Goethe University)から報告されていました。(Anticancer Res. 2014 Feb;34(2):943-8.)先行研究によると、欧州では、がん患者の40%~50%が、何らかのCAM(補完代替医療)を利用している、とされています。今回の研究では、ドイツのがんセンターにおいて、がん患者165名が対象となり、補完代替医療の利用状況調査が行われました。解析の結果、60%の患者が何らかのCA... 詳細を見る