私が所属する点滴療法研究会から良い知らせが届いた。
キレーション点滴で心血管イベント(心筋梗塞や狭心症など)が減少することが正式に学会で
発表されたのだ。

多くの頑迷な医師たちはいまだに認めないと意地を張っているが、手術も必要がなく一生薬漬けにもならずにすむ
この治療法を認めないのは、手術がしたい、薬を投与し続けたいからとしか思えないだろう。

こういった自然な治療法が患者さんにとってもっとも有用な治療法の一つとして認知されてゆくことをこころから願っている。

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【緊急学会情報】
米国立衛生研究所と国立補完代替医療センターが共同で実施したキレーション
療法多施設臨床試験の結果が米国心臓学会で有用であると発表されました。
 (1) 長期観察で新たな心血管事象が減少
 (2) 特に糖尿病患者では新たな心血管事象が34%減少
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Na-EDTAによるキレーション点滴療法の虚血性心疾患に有用性について、長年に
わたり論争が続いていました。特に心臓専門医の間でキレーション点滴療法は
否定的であり、米国心臓学会も公式に有用性を否定しています。

一方、統合医療
の医師らによって年間に何万人もの虚血性心疾患患者にキレーション療法が行わ
れています。そこで2002年より米国立衛生研究所と国立補完代替医療センターが
共同実施したキレーション療法多施設臨床試験(TACT Study)を実施、2011年
に終了し、結果の発表が待たれていました。

現在、ロサンゼルスで開催中の米国心臓学会(11/3-7)において、コロンビア
大学心臓部門のGervasio A. Lamas部長よりTACT Studyの結果が公表されました。
その概略は下記の通りです。

参加施設:134施設
対  象:虚血性心臓病発作の既往のある患者1,708人
治  療:キレーション療法×40回 もしくは生食(プラセボ群)
試験方法:二重盲検法
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結  果:
(1)重症心血管事象が減少:キレーション群26.5% 対照群 30% (P<0.035) (2)特に糖尿病患者では新たな心血管事象が34%減少 (p<0.002) ***************  研究結果を発表したLamas部長は「糖尿病患者の心血管事象がこれだけ減少する ことは予想していなかった。今後にあらたに臨床試験が必要である。」と述べてい ます。残念ながら、米国心臓学会はすぐにプレスリリースを出し、「非常に興味深 い結果であるが、まだ多くの疑問がある。FDAはNa-EDTAを心臓病の治療への 適応を認めていない。臨床適応には慎重であるべきだ。」とコメントしています。 有名な経済雑誌フォーブスも速報をだし、米国での関心の高さが伺われます。 http://www.forbes.com/sites/larryhusten/2012/11/04/nih-trial-gives-surprising-boost-to-chelation-therapy/ この臨床試験のポジティブな結果より、Na-EDTAによるキレーション療法について、 一定レベルのエビデンスが確立したと考えます。米国でも益々キレーション療法が 広がっていくと予想します。 点滴療法研究会では2013年3月24日(日)にキレーション点滴療法認定医講習を 開催します。この機会にぜひキレーション療法の導入をご検討ください。   http://www.iv-therapy.jp/seminar.html