ダライラマによって子供の頃にパンチェンラマ認定された青年が大卒後、普通の生活をしていると中国政府が伝えている。
チベット仏教においては生まれ変わりの高僧を見つけて継承してゆくのは非常に大切な伝統となっている。不思議なことだが、まだ3歳程度の時でもうめれ変わりの子供は、自分が前世で身に着けていた僧衣や使っていた仏具を区別できるという。また、特定のマントラや鐘の音などに興味を持つという。

この摩訶不思議な伝統は本来どの宗教も持っていた神秘的な一致、神のお告げ的なものでありチベット仏教徒が大切にしていたものである。これを中国政府が宗教はアヘンであるとばかりに破壊し、認定された子供を拉致監禁して普通の教育を授けてしまったのであろう。

氏より育ちということわざがあるが、どんな子供でも教育の方法で思想も能力も専門性も変わってくる。このパンチェンラマは普通に凡庸な大学生になっている事だろう。当局が自由な思想や宗教教育を受けさせるわけもなく、下手したら共産主義を叩きこまれているかもしれない。

共産主義は恐ろしい、思想の自由がないからである。同様に一神教で多宗を認めない宗教も恐ろしい。今世界で起きている紛争はすべてこの一神教の狂信的な信者たちが起こしているものである。実は共産主義も一種の宗教で共産主義以外を認めない非寛容な思想である。

非寛容は社会においては規律になることもあるが多くは害悪である。法によって裁く以外の私刑を認めてはならない。これは自粛ポリスにもつながるし、共産主義、文化大革命、粛清の思想につながるからである。

 

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https://news.yahoo.co.jp/articles/5cf1c6e0dc9e7fb313dfa2f54184ec4d8cd75f8f

パンチェン・ラマ認定の男性、大卒後「普通の生活」送る? 中国が異例発表

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AFP=時事

スペイン・バルセロナの中国領事館前で行われたチベット支持派のデモの参加者が掲げた、チベット仏教第2の高位者パンチェン・ラマに認定されたゲンドゥン・チューキ・ニマ氏の写真(写真右奥、2013年5月17日撮影、資料写真)。【翻訳編集】 AFPBB News

【AFP=時事】チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ(Dalai Lama)14世により、同教第2の高位者パンチェン・ラマPanchen Lama)に認定された後、25年前から行方不明になっている男性について、中国政府は19日、この男性が大学を卒業し、現在は「普通の生活」を送っていると発表した。米国は中国に対し、この男性の所在を明らかにするよう要求していた。 【写真】中国の支配に抗議、焼身自殺するチベット人  世界的な支持を得ているノーベル平和賞(Nobel Peace Prize)受賞者で、亡命中のダライ・ラマ14世は1995年5月14日、当時6歳だったゲンドゥン・チューキ・ニマ(Gedhun Choekyi Nyima)氏をパンチェン・ラマの生まれ変わりと認定した。  パンチェン・ラマはその3日後に拘束され、以来一度も姿が確認されていない。人権団体はパンチェン・ラマを「世界最年少の政治犯」と呼んでいる。  マイク・ポンペオ(Mike Pompeo)米国務長官は18日、「チベット仏教徒は、他のあらゆる宗教団体の信徒らと同様、政府に干渉されることなくその伝統に従って宗教的指導者を選出、教育、崇拝できなければならない」「パンチェン・ラマの居場所を直ちに公表するよう中華人民共和国政府に求める」と述べていた。  これを受けて中国外務省は、ゲンドゥン・チューキ・ニマ氏が「国の義務教育」を受けた後、大学に入学したとし、同氏とその家族は「自分たちの普通の生活に、部外者が介入することを望んでいない」とする異例の発表を行った。  同省の趙立堅(Zhao Lijian)報道官は定例記者会見で、同氏は「すでに働き始めた」と明かすとともに、米国に対しては「中国の国内問題に干渉するために、チベット問題を利用」しないよう警告した。  中国政府は独自にパンチェン・ラマを任命しており、厳格に行動を指示された上で公の場に何度か姿を現しているが、多くのチベット人はこの人物をパンチェン・ラマとは認めていない。【翻訳編集】 AFPBB News