昨日、ホルミシス臨床研究会に出席してきた。

この研究会はホルミシスについての情報交換の場であり、統合医療を行っている医師達の集まりである。
そこでの情報を書こうと思う。

ホルミシスとはホルメイン、つまり体に小さな害を与えてそれに対する抵抗力が増大し結果として疾患の治療効果を上げることをいう。
つまり微量放射線を浴びることにより、抗酸化酵素が活性化したり遺伝子修復酵素が活性化することで癌や、自己免疫疾患が治癒することをいう。

そのホルミシスという言葉が最近は独り歩きして、様々な商品が販売されているらしい。つまり、ホルミシスビジネスだ。
このビジネスは健康食品の販売が、薬事法に触れるようなセールストークをしながらされているのと同じで、効果のないものまでも効果があるように宣伝される実態を作りつつあるらしい。

健康食品の販売も事実、癌が治るとか、良くなるとか、平気で口にする業者が多い。我々医師はそんなときには口をつぐんでしまうものである。
ひとつには患者さんの選択に対して否定的なコメントはしたくない。
二つ目には業者さんに対しても否定はしたくはない。

という理由だ。しかし、行政は容赦なくそのような薬事法に触れる業者、物販を否定してくる。どうやらその波がホルミシスにも来ているらしい。おそらくこの数ヶ月でこの一年以内には、そのような物販は出来なくなるだろう。

我々としても、治療行為でしているホルミシスを毀損するような行為は止めて欲しいと思うし、実際にそれは問題があると思う。

中には放射線が出ていると称して売っているものが実際には全く出ていなかったりするらしいし、逆に実際に放射線を出している物質を一般に販売して良いとも思えない。
放射線は危険性も持っているのだから、専門家に管理してもらうのが一番である。

ともあれ、昨日の会場での発表は患者の治療効果を上げる良い症例がたくさん出ていた。私もホルミシスルームをクリニックに導入したいと思っている。
統合医療はこのような治療効果が明らかなものを積み上げていって総合的に治療するものだと考えている。