今回の東北関東大震災には日本中の人々が心を痛めていると思います。こうした災害の実情を映像で見ると、人間がいかに無力で自然の中でやっと生かされているのだと気がつきます。

今回の震災の被害で現在も続いている大問題は放射線の影響でしょう。風に乗って飛散する放射能、また放射性物質の内部被爆を防がねばなりません。

そのための方法が学会から発表されました。
サプリメントの投与方法はクリニックに来ていただければ調合してお渡しできます。

■■放射線被爆障害の治療法最新版 【2011年3月20日】■■
1年前の3月に防衛医大から鍵となる重要な論文がでていました。
Yamamoto T et al: Pretreatment with Ascorbic Acid Prevents Lethal Gastro-
intestinal Syndrome in Mice Receiving a Massive Amount of Radiation.
J Radiat Res (Tokyo). 2010 Mar 25;51(2):145-56.

<要旨> 12グレイ(Gy)の放射線をマウスに照射すると重症の胃腸障害を生じ、
2週間で全例が死亡 します。マウスにビタミンCを体重1kgあたり150mgを
3日間服用させてから12Gyの放射線を照射すると、2週間後で60%が生存、
24日目で 45%生存し、以後死亡したマウスはいませんでした。放射線を照射
した後にビタミンCを服用させても効果はありませんでした。

<解説> 150mg/kgは体重63kgの人なら10gのビタミン Cに相当します。
マウスはビタミンCを体内で1日10g合成しますが、人間はビタミンCを
体内で作ることができないので、体重63kgの人な ら20gのビタミンCが
必要だと考えます。

放射能を浴びる前に事前にビタミンCの大量服用をするのが効果的です。
リポスフェリックビタミンCで1日4~6包(分2~3)を服用します。
通常のビタミンCで1日20g(分4~6)の投与をめざします。
最初1回 1gで1日6回、その後は0.5gずつ増量、消化器症状がでたら少し
ずつ減らして維持量とします。通常は10gで下痢や胃のむかつきがでます。
慣れたら再び増量を開始します。

サプリメントとして、アルファリポ酸、ビタミンE,亜鉛、コエンザイムQ10
も一 緒に服用してください。

■ 経口サプリメントの具体的処方(ビタミンC,E,リポ酸,亜鉛は必須)
・リポスフェリック・ビタミンC  4-6包/日
または 通常のビタミンCサプリ 20g/日
・アルファリポ酸  300-600mg/日
・亜 鉛      30-60 mg/日
・ビタミンE      400単位
・コエンザイムQ10 100-200mg/日
・セレン     400-600 ug/日
・L-カルニチン   1000mg/日
■放射能を浴びてしまったときには直ちにビタミンC点滴、可能ならアルファ
リポ酸点滴を引き続いて行います。
ビタミンC点滴 12.5-25g週2~3回
グルタチオン点滴 1000-2000mg 週2~3回
アルファリポ酸点滴 300-600mg 週2~3回