大豆製品が女性ホルモン様の働きをすることは知られている。そして、前立腺がんが男性ホルモンにリスクを依存していることも事実である。

男性的すぎると男性器官の前立腺の癌のリスクが高まり、女性的すぎると女性器の乳癌、子宮卵巣がんのリスクが高まるというのも興味深い。

 

あまりのホルモン分泌と体が判断したらこれらの癌リスクが高まるのだろう。我々がコントロールできるのかどうかわからないが、性ホルモンのコントロールは本能やDNAにかかわる事なので、かなり意識的にしなければ難しいだろうと思う。

 

http://www.dhcblog.com/kamohara/category_12/

食物科学の専門ジャーナルに、植物エストロゲンによる前立腺がんリスク低下作用についてのメタ解析アップデートが報告されていました。(Int J Food Sci Nutr. 2016 Aug 9:1-15.) 今回のメタ解析は、植物エストロゲンの摂取と、前立腺がんリスクとの関連について、最新研究を含めたアップデートが行われました。 具体的には、症例対照研究21報と、コホート研究2報がメタ解析の対象となり、 前立腺がん患者11,346名 対照群140,177名のデータが調べられています。 解析の結果、まず、 ダイゼインの摂取と、前立腺がんリスクの15%の有意な低下 (OR0.85; 95% CI: 0.75-0.96), ゲニステインの摂取と、前立腺がんリスクの13%の有意な低下、 (OR=0.87; 95% CI: 0.78-0.98), グリシテインの摂取と、前立腺がんリスクの11%の有意な低下 (OR=0.89; 95% CI: 0.81-0.98) という相関が認められました。 なお、総イソフラボン量やエクオールなどとしての解析では有意差が検出できなくなってしまいます。 (総イソフラボン量:OR=0.93; 95% CI: 0.84-1.04), (エクオール;OR=0.86; 95% CI: 0.66-1.14),

total lignans 総リグナンOR05; 95% CI: 0.54-2.04), secoisolariciresinol (OR=1.02; 95% CI: 0.83-1.24), matairesinol (OR=10.91; 95% CI: 0.75-1.11), enterolactone (OR=0.94; 95% CI: 0.73-1.20), coumestrol (OR=0.89; 95% CI: 0.76-1.06) 研究の感度や出版バイアスなどを考慮した上で、解析データには信頼性があると考察されています。 以上のデータから、 植物エストロゲンの摂取による前立腺がんリスクの低下作用が示唆されます。 前立腺がんリスクとの関連がある研究には、次のような報告があります。 イソフラボンによる前立腺がんリスク低下作用@日本人男性 大豆など植物性食品の一部には、女性ホルモン様作用を有するファイトケミカルの1種、イソフラボン類が豊富に含まれており、女性特有の病気に対する予防や改善作用などの機能性が知られています。