• 学歴が自殺リスクに関係―国がん調査

 

中卒に比べ大卒でリスク半減

  1. 学歴が脳腫瘍リスクに関係―スウェーデン調査

学歴が低い人は自殺のリスクが高いが、学歴が高い人は脳腫瘍のリスクが高いと言う結果。学歴が低いと生活レベルが低いのはわかっている事、それと自殺は関係があるのだろうか?収入や婚姻状況、家庭の状況、職場での状況、健康状態など様々な指標があるだろうか、どちらかを取ればどちらかが悪い結果になると言う結論らしい。

低学歴であれ高学歴であれ健康で幸福な人生を送りたいものだ。

http://kenko100.jp/articles/160622003960/#gsc.tab=0

http://kenko100.jp/articles/160426003891/#gsc.tab=0

 

  1. 大卒の人は、中卒の人に比べて脳腫瘍を発症するリスクが高い、とする400万人のスウェーデン人を対象とした調査結果が620日発行の「Journal of Epidemiology & Community Health(電子版) に掲載された。調査を実施した英ロンドン大学小児保健研究所のアマル・カノルカル氏によると、これまでにも複数の調査で高学歴の人や高収入の人が特定の種類の脳腫瘍を発症しやすい可能性があることが示されていたが、今回のような大規模な調査で確認されたのは初めてだという。

調査対象は、191116年にスウェーデンで生まれた男女430万人。このうち約13,000人が19932010年に脳腫瘍になったが、学歴や収入、婚姻状況、職業と脳腫瘍リスクとの関係について調べたところ、こうした社会経済的な背景の違いによってリスクの程度に差があることが分かったという。

例えば、脳腫瘍の1つである「グリオーマ(神経膠腫)」を発症するリスクは、男女ともに中卒の人に比べて大卒の人で約1.2倍だった。また、単純作業に従事している人よりも専門職や管理職の人の方がグリオーマになる危険性が2026%高く、男性の場合は可処分所得の高さも同リスクに関係していることが分かった。

この調査結果について、カノルカル氏らは「『観察研究』という手法の研究の結果であり、(高学歴だから脳腫瘍にかかりやすくなるという)確定的な因果関係を示すものではない。他の生活習慣に関係した要因が関係している可能性は否定できない」と説明。ただ、400万人以上のスウェーデン国民をカバーする大規模データに基づいた調査結果であることは強みだとしている。

 

  1. 国内の4059歳の男女約5万人の調査から、学歴が低い人に比べ高い人では自殺リスクが低いことが分かった。男性では中卒者に比べ大卒者で、女性では中卒者に比べ高卒者で自殺リスクが約5割低かったという。国立がん研究センターなどの研究グループが49日発行の日本疫学会誌「Journal of Epidemiology」(電子版)に報告した。

40代女性では中卒者に比べ高卒者でリスク8割減

調査対象は、さまざまな生活習慣とがんや脳卒中などの病気との関係について調べるために実施されている「多目的コホート研究(JPHC研究)」の参加者のうち、1990年のアンケート調査で最終学歴について回答があった岩手県、秋田県、長野県、沖縄県の男女46,156人。同年以降、平均で22年間追跡調査した結果、最終学歴が中卒の男性に比べ、大卒またはそれ以上の男性では自殺リスクが53%低いことが分かったという。また、女性でも中卒者に比べ高卒者では同リスクが低く、特に1990年時に40歳代だった女性では中卒者に比べ高卒者で自殺リスクが約8割低いことが示された。

 研究グループによると、以前から欧米では学歴が低い人で高い人に比べ自殺リスクが高いとの報告があり、今回、わが国でも同様の関係が認められたことになる。同グループは「学歴は社会経済的状況の主要な指標の1つ。学歴と健康について検討することは、健康増進の観点からも必要な教育環境の整備を考える上でも重要」と説明。「今後も学歴を含む社会経済要因と自殺のリスクとの関連について、さらに検討していく必要がある」としている。