平成23年1月6日
年明け早々に物騒なニュースが飛び込んできた。
下に点滴療法研究会からのニュースレターがあるので参照して欲しいが、どうも
アメリカ当局のFDAがビタミンC点滴を抹殺にかかったようだ。
簡単に説明すると
①    ビタミンCの点適製剤の製造販売をFDAが差し止めた。
②    その理由は1963年に薬事法が成立した際の規定を無視して今になって
   臨床試験のデータを添えて新たに新薬の製造認証をしなさいというものだ
   そうだ。
 
2004年にNIH、NCI,FDA内部の研究者たちがビタミンCが癌を殺す
ことを証明する論文を出したときから、政府内部もしくは製薬メーカーからの
毒饅頭でもくらった人たちが狙っていたことはこれだったのだろう。
今回のFDAの暴挙以前にも「ビタミンCに効果はなく、逆に抗がん剤の働き
を減弱する」という偽造論文が大メデイアにも載ったりした。
しかし、体に安全でかつ効果があるビタミンCによるがん治療を求める多くの
患者さんたちががいたためそんな偽造論文はまったく効果がなく、全米に
ビタミンC点滴療法は広がっていったのだ。
このFDAによる暴挙ともいえる決定は誰にもメリットはない。
いや、患者さんにとっては大迷惑以外何者でもないだろう。
FDAの狙いはビタミンCが癌に効果があるということを臨床試験で証明
されては困るというのだろう。現在進行中の研究を全て抹殺するために法律を
捻じ曲げてもいいと決めたんだろう。ビタミンCのような古い薬を新たに製造
認証するなんてばかげている。

またそのためにどれほどの手間とお金がかかるのだろう。
おそらくアメリカ国内でビタミンCが製造認可をとることは難しいのではないだろうか。

臨床試験が中断すれば試験中の患者さんの状況も変化し、結局改めて試験を
やり直しぜるを得ないだろう。
いや第一薬がなくなれば臨床試験など出来なくなるのだ。
また、臨床でビタミンC点滴療法を現在受けている患者さんたちにも影響が
出るだろう。今まで使っていたビタミンC製剤が製造販売が出来なくなるから
である。不幸にも治療が中断する患者さんとか治療ができなくなるクリニックも
続出するだろう。いずれにしても法律を変えてまでもビタミンCを抹殺したい
というFDAの執念にはあきれてしまう。
幸い、私のクリニックではヨーロッパ産のビタミンCを使用しており供給には問題
はない。ただ、これからも注意が必要である。日本でも急にビタミンCに関する話題
がマスコミを騒がせはじめるかも知れない。患者さんが安心してビタミンC点滴療法
を受けられるようにすることが大切である。
 
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【点滴療法研究会緊急情報】
 FDAによるMcGuff社製注射用ビタミンC製剤の出荷停止について
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■  米国からVC製剤を購入している先生は緊急に対策が必要です! ■
■  必ず最後までお読みください                 ■
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■■ McGuff社製注射用VC製剤のFDAによる出荷停止の概要 ■■
 
1月4日に米国でVC製剤の出荷に不穏な動きがあるとの情報がスイスから
入り、情報確認を進めました。1月5日早朝、米国McGuff社から事務局に
詳細な情報が飛び込みました。直ちにMcGuff社の●●●●氏と電話で
情報を確認、同氏の承諾を得て情報をお伝えします。
 
2010年12月29日にFDA(米国食品医薬品局)はMcGuff社に対して、
「同社が製造する注射用VC製剤(Ascor-L)、他2品をFDA薬事法除外
適応対象から外し、新薬として製造承認をとるまで出荷を認めない」との
通達がありました。この処置によりMcGuff社はVC製剤の製造を中止と
在庫の廃棄、そして米国内での販売と日本やカナダを含む海外への出荷を
全て停止します。
 
  ■■ FDAの通達理由について ■■
 
1963年にFDA主導の薬事法が成立した時、議会の圧力で「1963年以前の
薬は有効で安全な薬で、安全性並びに効果試験データは不要である」との
除外規定が設けられました。VC製剤もこの除外規定が適用されています。
今回の処置は除外規定を無効にし、データを揃えて新薬の製造承認を受け
なければ医薬品として認めないというものです。
 
  ■■ 米国内の影響について ■■
 
この通達は注射用VC製剤を製造する全ての米国製薬会社に送付されます。
なお、薬局(compound pharmacy)が処方箋で調剤したVC製剤については
適用されず、米国内でIVCをするクリニックは全て処方調剤製品に切り
替わります。米国で進行中のIVCの臨床試験も多くの問題が生じ、試験
結果がでるのが相当遅れると思われます。