グルコサミンとコンドロイチンの併用が変形性膝関節症の痛みを和らげるという報告である。
たかがサプリメントというなかれ。

サプリメントにも薬に似た効果があるということである。
副反応が少ないのはメリットであろう。

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今月の臨床リウマチ学の専門ジャーナル(電子版)に、グルコサミンとコンドロイチンの併用投与による変形性膝関節症の疼痛軽減効果を示した臨床研究が、ブラジルのグループから報告されていました。
(Clin Rheumatol. 2014 Aug 3)

グルコサミンは、変形性膝関節症などの関節疾患に広く利用されているサプリメントです。
従来、作用メカニズムとして、アミノ糖であるグルコサミンが関節軟骨の成分であることから、構成成分を経口摂取することによる直接的な修復機構が想定されていました。

一方、最近の研究では、グルコサミンやコンドロイチンは、情報伝達機構における調節因子であることが示されており、変形性膝関節症に対する改善効果のメカニズムとして、構成成分自体を直接摂取する作用というよりは、シグナル伝達物質を摂取することによる作用が考えられています。

さて、今回の研究では、変形性膝関節症(膝OA)の症状に対して、グルコサミン硫酸とコンドロイチン硫酸の併用投与の効果に関し、1日1回投与あるいは分3の投与、もしくは、カプセルではなくて顆粒による投与の比較が行われました。

具体的には、放射線学的に診断された(KL2-3の)膝OA患者1,120名を対象に、3群に分けて、
グループ1:グルコサミン硫酸1,500mg+コンドロイチン硫酸1,200mgを分3のカプセルで投与した群、
グループ2:グルコサミン硫酸1,500mg+コンドロイチン硫酸1,200mgを1日1回、顆粒で投与した群
グループ3:グルコサミン硫酸1,500mg+コンドロイチン硫酸1,200mgを分3の顆粒で投与した群、
にて16週間の介入が行われています。

主アウトカムは介入の前後でのITT解析でのVASスケールによる疼痛の変化およびLI(Lequesne's index)の変化です。
また、副アウトカムとして、毎月の疼痛およびLI、その他、アセトアミノフェンの服用なども調べられています。

グループ1:302名, グループ2:301名, グループ3;306名がITT解析の対象となりました。
まず、疼痛の指標は、すべての群において、有意な軽減(改善)が認められました。
(GI = -30.9 ± 1.5; GII = -28.7 ± 1.5; GIII = -29.7 ± 1.5 mm)
(P < 0.001) また、LIスコアもすべての群にて有意に改善しています。 (GI = -3.8 ± 0.2; GII = -3.7 ± 0.2; GIII = -3.9 ± 0.2; P < 0.001) その他、副アウトカムについてもすべての群において有意な改善が見いだされました。 (P < 0.005) なお、試験脱落者の理由は、 77名(44.8 %)がアドヒアランス欠如、 16名(9.3 %)が同意の下での中止、 11名(6.4 %)が因果関係を問わない有害事象、 8名(4.7 %)がフォローアップ中の不通、 17名(9.9 %)がその他の理由 でした。 各群間で特に差は認められていません。 以上のデータから、変形性膝関節症に対して、 グルコサミンとコンドロイチンの併用投与による症状改善作用が示唆されます。 DHCでは、関節機能訴求に関連したサプリメントとして、次の製品を扱っています。 パワーグルコサミン 極らくらく らくらく(グルコサミン、コンドロイチン、II型コラーゲン、CBP、MSM(メチルスルフォニルメタン)、コラーゲンペプチド、ヒドロキシチロソール) グルコサミン コンドロイチン グルコサミン&コンドロイチン II型コラーゲン+プロテオグリカン 最近の研究では、次の報告があります。 グルコサミン・コンドロイチンの関節裂隙狭小化抑制効果 グルコサミン・コンドロイチンによる関節軟骨保護作用@膝関節症12ml グルコサミンはNF-κBを抑制し抗炎症作用を示す