子宮筋腫は大きくなると腹腔内で多臓器を圧迫して障害をきたしたり、出血が多量となり貧血をきたすこともある。だからといって手術すればその副作用で苦しむこともある。

その点、緑茶は害が無く効果もあり薬のように使える点が便利でもある。 

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今月の女性医学の専門ジャーナルに、緑茶による子宮筋腫関連症状改善作用を示した予備的な臨床研究が、エジプトのグループ(Sohag University)から報告されていました。(Int J Womens Health. 2013 Aug 7;5:477-86)

子宮筋腫は、妊娠可能年齢の女性に比較的高頻度に認められます。
良性疾患ですが、閉経前の女性にとっては、生活の質に影響を与えることから、安全で有効な介入方法による症状の緩和が求められます。

さて、今回の研究では、緑茶ポリフェノールのEGCGを含有する緑茶抽出物による子宮筋腫関連症状への影響が検証されました。
具体的には、二重盲検偽薬対照ランダム化比較試験として、症候性の子宮筋腫(2立方cmが1カ所以上)を有する18歳から50歳の女性39名を対象に、・1日あたり800mgの緑茶抽出物(45%EGCG)
あるいは・偽薬800mgを4カ月間投与し、投与期間中、毎月の受診時に、超音波検査による子宮筋腫のサイズ測定、子宮筋腫症状の重症度について、健康関連QOL(HRQL)が調べられています。

39名中33名が5回の受診を完了しました。
解析の結果、まず、偽薬群(n = 11)では、子宮筋腫のサイズ(容積)は、試験期間中に増加(24.3%)を認めました。
一方、緑茶抽出物投与群(n = 22, 800 mg/day)では、子宮筋腫のサイズが有意に減少(32.6%, P = 0.0001)したということです。

また、偽薬群に比べて、EGCG投与群では、子宮筋腫に関連した症状の重症度が有意に減少(改善)し、
(32.4%, P = 0.0001)

HRQLが有意に改善した、(18.53%, P = 0.01)
ということです。

その他、EGCG群では、貧血の有意な改善、(0.7 g/dL, P = 0.02)
(月経による)血液喪失量の有意な減少(改善)
(介入前の71 mL/month から介入後に 45 mL/month, P = 0.001)
も認められています。

なお、有害事象、子宮内膜の肥厚、内分泌代謝系の異常などは両群とも認められていません。
以上のデータから、子宮筋腫関連症状に対して、緑茶カテキン(EGCG)を含有する緑茶抽出物サプリメントによる症状改善作用が示唆されます。

今後、子宮筋腫に対する補完療法としての臨床的意義の検証が期待される分野です。
緑茶には、ポリフェノールの1種である緑茶カテキンが含まれており、抗酸化作用による生活習慣病予防効果の他、抗肥満作用が注目を集めています。
(緑茶由来のテアニンもサプリメントとして用いられています。)

DHCでは、緑茶の機能性食品成分を含むサプリメントを製品化しています。
緑茶カテキン
DHC特上抽出粉末茶
テアニン(γグルタミン酸エチルアミドγ-glutamylethylamide)は、緑茶に含まれるアミノ酸の一種です。

抗不安作用を有し、興奮を鎮め緊張をやわらげるリラックス効果を示します。