小児のアトピー性皮膚炎に対する機能性食品成分@メタ解析

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皮膚科学の専門ジャーナル(電子版)に、庄野のアトピー性皮膚炎に対する機能性食品成分の効果を調べたメタ解析が、米国のグループ(UC at Davis School of Medicine)から報告されていました。(JAMA Dermatol. 2013 Mar;149(3):350-5.)

今回の研究では、新生児から3歳未満の小児において、アトピー性皮膚炎の発症予防および重症度の軽減に作用する機能性食品成分が調べられています。
具体的には、Medlineなど主要な医学データベースが1946年1月1日から2012年8月27日まで検索され、ランダム化比較試験とコホート研究の92報が抽出されました。

21報の合計6,859名が解析対象となっています。(4,134名の小児あるいは母親が対照群。)

17報中11報では、機能性食品によるアトピー性皮膚炎の予防効果が見出されました。
また、6報中5報では、重症度の軽減が認められたということです。
具体的な成分として、最もエビデンスが高いのは、母子へのプロバイオティクスの投与でした。
(アトピー性皮膚炎の発症予防及び重症度の軽減作用)

特に、Lactobacillus rhamnosus GGについて、アトピー性皮膚炎予防の長期的な働きが示されています。
また、γ(ガンマ)-リノレン酸(γ-linolenic acid、GLA)では、アトピー性皮膚炎の重症度軽減の有効性が見出されました。

さらに、プレバイオティクスとブラックカレント(クロフサスグリ)種子オイル(=GLAとオメガ3系脂肪酸の組み合わせ)は、それぞれ、アトピー性皮膚炎の発症リスク低減に有用でした。

以上のデータから、プロバイオティクス、プレバイオティクス、GLAといった機能性食品成分(サプリメント成分)は、乳幼児のアトピー性皮膚炎の発症予防および重症度軽減に有効であると示唆されます。
これまでに次のような研究も知られています。

プロバイオティクスによる小児のアトピー性皮膚炎予防効果
DHCでは、プロバイオティクスとして、
ビフィズス菌+オリゴ糖
生菌ケフィア
複合サプリメント(グッドスルー)
植物性乳酸菌飲料
などを製品化しています。

また、プレバイオティクスとしては、
食物繊維があります。