糖質制限食・低グリセミック指数(GI)食・地中海食の糖尿病改善効果 [2013年03月20日(水)]
早速反論も載っていたので転載する。
糖尿病学会は、何を恐れて先のような発表をしたのだろうか?また、マスコミは少し内容を偏向報道してはいないだろうか?
まるで低炭水化物が悪いような報道だが、そこまで学会として言っているのか?
結局は糖質制限はダイエットに必要だし、タンパク質も肉類よりは野菜から摂取するほうが好ましいのは研究通りだろう。
健康に良い食事はニュースになるような、ものではない。
「最後のダイエット法、ついに公開」
とか
「驚きの効果、ナントカダイエット」
みたいなものは大体が嘘っぱちだ。そして、嘘っぱちで一儲けしたい人々が沢山いて、たくさんの人が騙される。
本当のことは、真実は地味なものである。
健康的な食生活に「驚異的な」とか「驚きの」などはありはしない。
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http://www.dhcblog.com/kamohara/
今月の臨床栄養学の専門ジャーナルに、糖尿病治療食としての糖質制限食、低グリセミック指数食(低GI食)、地中海食などの効果を示した系統的レビュー/メタ解析が、イギリスのグループから報告されていました。(Am J Clin Nutr. 2013 Mar;97(3):505-16)
先日、日本糖尿病学会が、現時点では糖質制限食を推奨しない、という正式なコメントを出し、ニュースになっていました。
では、実際のエビデンスはどうなのでしょうか。
2型糖尿病患者では、血糖値の低下、体重減少、脂質代謝の改善による心血管リスク低下効果が認められます。
そこで、今回の研究では、代表的な食事療法について、血糖コントロール、脂質代謝、体重への働きが検証されました。
具体的には2011年8月までのPubMed, Embaseといったデータベースから、6ヶ月以上の介入期間によるRCT(ランダム化比較試験)が検出され、
・炭水化物制限食(低炭水化物食、ローカーボ食)、
・ベジタリアン食、
・ビーガン食、
・低GI(グリセミック指数)食、
・高食物繊維食、
・地中海食、
・高タンパク食
に関して、対照食の低脂肪・高GI・米国糖尿病協会や欧州糖尿病協会の食事、低タンパク食との比較検証が行われました。
20報のRCTが対象となり、合計3,073名の被験者データが解析されました。
その結果、対照食と比べて、
・炭水化物制限食(低炭水化物食、ローカーボ食)、
・低GI食、
・地中海食、
・高タンパク食
の4種類では、血糖コントロールの有意な改善が認められたということです。
(HbA1cは、ぞれぞれ -0.12% (P = 0.04), -0.14% (P = 0.008), -0.47% (P < 0.00001), -0.28% (P < 0.00001)有意に低下・改善]
血糖値改善効果は、地中海食において最大でした。
また、体重の変化(減量効果)は、炭水化物制限食(低炭水化物食、ローカーボ食)と地中海食において有意に認められました。(それぞれ-0.69 kg (P = 0.21) と-1.84 kg (P < 0.00001))
また、高タンパク食以外の介入では、いずれの食事でも、HDLの上昇(改善)も見出されています。
以上のデータから、2型糖尿病の血糖コントロールには、
炭水化物制限食、低GI食、地中海食、高タンパク食が有用であることが示唆されます。
炭水化物制限食は、結果的に高タンパク食で高脂肪食になるため、長期的な影響が明確でないとして、日本糖尿病学会から批判されています。
しかし、緩やかな炭水化物制限食をベースとして、植物性タンパク質やエクストラバージンオリーブオイルを多用する食生活であれば、長期的にも健康にいい影響が期待できます。
(タンパク質は魚類や大豆を中心にし、獣肉類の摂取は避けましょう。
また、オメガ6系の脂質も推奨できません。
欧米の臨床試験では、好ましくない種類のたんぱく質や脂質を過剰に摂取したことによるネガティブな影響を示したものがあります。
したがって、それらを偏重して取り上げて、炭水化物制限食がすべて間違っているかのような説明は適切ではありません。)
結局のところ、唯一無二の正しい食事療法があるわけではなく、個人の体質やライフスタイル、嗜好に合わせて、かつ、適宜組み合わせて、適切な食事療法を継続することが大切です。
今回の研究からも明らかですが、緩やかな糖質制限食をベースにした地中海食は、一番エビデンスがあると思います。
DHC赤沢温泉郷では、和食ベースの糖質制限食を提供しています。
(例えば、赤沢日帰り温泉では「糖質制限定食 5種」などがあります。)
また、DHCでは、ポリフェノールが豊富で機能性が示されているエクストラバージンオリーブオイルを取り扱っています。