以前から歯科にかかった時にその金額の安さに驚くことが多い。
これは保険診療がいかに安価に医療サービスを受けれれるかという証拠である。
僕自身のクリニックでもリハビリ(消炎鎮痛処置)だけを受けると自己負担額は300円とかになる。実際には職員がかかわってマイクロ波を当てて電気をかけて頚椎の牽引と腰椎の牽引と行い、ウオーターベッドで治療している。これだけ行って1000円少しの治療費である。自己負担が1割だと100円台である。町のマッサージ屋以下の金額だ。
歯科医の治療費も驚くほど安い、歯科技工士の方の時給が600円程度というのも納得がいくほどだ。これは保険診療の限界が近いことを示している。
医療機関に勤めている人はほとんどが、人のためになりたい、病気の患者さんの治療をしたい、という思いを持っている。だから産婦人科医が減ってきても自分が頑張らねばと思って徹夜で仕事している先生方もいるし、救急病院で働き方改革も関係なく長時間労度している先生方もいる。
一方で研修医たちは直美といって、研修医が終わったら直接美容外科へ進む若者も増えてきた、その数以前の70倍である。9時5時の仕事で1年目から年収2000万円で、5年目からは1億が狙えるというから驚きだ。
マスコミも美容外科の医師たちが暇なのか何だかわからないがテレビに出てきて世間様に対してご意見する姿を報道している。華やかでお金があって有名になっていいことだらけということだ。
救急医が少ない、産婦人科医が減っている、歯科医の保険点数が少ない、。歯科技工士の時給が600円だ。この事実とどう向き合えばいいのか?過剰な労働をすればいいのだろうか?
この件で大学のとある教授と話をしたときに、教授はのたまった、。
「保険医療が安いのも問題ですが、救急医が少ないとかは医師の心構えが問題だ。美容外科に進む医師の使命感を疑う」
これってやりがい詐欺じゃないか?
救急医の先生方には年収2000万円以上を保証するべきだ。その価値がある仕事だと私は思う。
多くの人が受けたことがある歯科治療。今、その治療がピンチに陥っています。歯科医師の指示で歯の詰め物・入れ歯などを作る「歯科技工士」のなり手が、20年で4000人以上と大幅に減っているのです。40年以上経験を持つ技工士への取材を通じて見えてきたのは、土日も問わず朝までの長時間労働、そして低収入といった過酷な勤務実態でした。若手の技工士は「時給600~700円で他の仕事の方がマシ」など待遇や長時間労働への不満を訴えています。 【写真を見る】技工物つくる様子を近くで見ると
経験47年のベテラン歯科技工士 「朝まで働くことが日常茶飯事」

MBSニュース
兵庫県尼崎市で歯科技工士として働く泉敏治さん(67)は、この道47年の大ベテランです。個人の技工所でさまざまな機械を使い分け、義歯や歯のかぶせ物を手作りしています。 技工物を作るには、細かい作業や修正も含めると40~50の工程があり、それをほぼ全て手作業でしないといけないといいます。これは、歯の形などが人によりバラバラで、オーダーメードで製作するためです。 これだけ手間のかかる作業でありながら、泉さんは高くない報酬で長時間労働を余儀なくされてきたと訴えます。 約30年前のバブル時代には労働時間が1日約20時間に及び、土日も休むことなく朝までほぼ丸1日働くことが日常茶飯事でしたが、今もその状況があまり変わっていないといいます。 (泉敏治さん)「最近は1日16時間働いて、年300万円の収入。1日8時間労働なら150万円の収入です。部分入れ歯を作るのに、保険点数が変わってないからずっと(1個あたり)1万2000円くらい。作るのにやっぱり1日に16時間労働をしないとできない。それにする対価ではない、今の保険点数は」 技工物の単価が安いことから、多くの歯科医院からの発注を受け、迫った納期の中で作業せねばならず、長時間労働になりやすいとも指摘します。
20年で4000人以上減少

MBSニュース
歯科医療の一端を担う歯科技工士が近年、減少と高齢化のピンチに直面しています。 厚生労働省によりますと、歯科技工士として働く人の数は、2000年の3万7000人あまりから4000人以上減少。さらに50歳以上の割合が、2000年度には約20%だったのに対し、2022年度には54%以上にまで増加しています。 約40年前に技工所を開業した泉さんは、多い時には4人の若手の技工士を雇っていました。しかし、その多くは過酷な労働環境を理由に辞めてしまい、泉さんは今一人で働いています。 (泉敏治さん)「親御さんが怒鳴り込んできて『なんちゅう仕事や』と怒られたり、『辞めさせる』言うて。過酷だからです。私が働いてるのに先に帰したりしたけど、それでも長時間ですからね。(Qどんな思いで仕事に取り組んでいる?)日々こなすだけです、以外に何もないですね。するだけで精いっぱいです」