医療に携わっていると不思議な治療法というものを見聞きすることが多い。

末期がんや難病を治した気功師の話とかだ。世の中には科学では推し量れない不思議な力があることは私も分かっているつもりだ。だから、こうした法力にも通じる不思議な力があり、中にはその力で病気を治す人がいても不思議ではない。

フランスにはルルドの泉という聖母マリアが出現した不思議な泉がある。1858年にフランスのオートピレネー県の人口15000人ほどの小さな村で少女ベルナデッタがまき拾いしているときに聖母マリアが出現したという言い伝えがある。そしてそこの泉を飲むと難病やがんも治ってしまうと言われている。

フランス医学界もその奇跡があると言う噂を放置しておけなくなり科学的検証が行われた。

結果、医学的にどうしても説明できない奇跡的な治癒現象が2500件以上も起きていると言う。

私の知人で大腸がんの末期がんだった人がいる。今は普通に暮らしているが、5年ほど前に緊急手術を受けるほどに悪化していた大腸がんだった。手術してみたら腹膜播種の状態であり、一般的には末期がんという状態だった。余命は3か月と診断された。抗がん剤と放射線療法は拒否してすぐさまルルドの泉に祈りをささげに行き、教会で不思議な光を見た。教会の屋根の上の十字架があたかも彼を待っていたかというように燦然と輝き、光を彼に放射したと言うのだ。その後病状はぐんぐんと改善し現在に至るまでがんの痕跡もない。実際私が彼から聞いた話なので間違いではない。おまけに彼は物理学の教授をしている理性の塊のような人である。

また法力と言って宗教的な修行を積んだ人に不思議な力が備わることもある。仏教でいえば大阿闍梨と言われている人にはそういった力がある人もいるそうだし、キリスト教の神父の中には悪魔を退治する専門の神父さんもいると言う。

ただ、こう言った宗教的法力の持ち主はその力を正義と愛のためにしか使わない。いくらお金を積まれても正義と愛の目的にかなわない人を救うことはないと言うのだ。それだから尊敬もされ崇められてきたのだろうと思う。

ところが一般にいる不思議な気功師レベルになるとまた違ってくるらしい。自分の弟子を作り会派を作って権力や金力を高めることを目的にしていたりする。私たちはこういった不正義の力になるだけ頼らないようにしたい。なぜならそれこそ愛と正義のない悪魔の力だからだ。悪魔は堕天使の一種であり、外見はまるで天使と同じだと言う。だから一見人のためにとか、正しいことをするためだとか紛らわしいことを言うのだ。しかし、行動を見ればすべてはわかる。自分だけが正しいと言って他者を批判し弾劾する。人のためになるからと言って金銭を要求する。金銭を要求するときにも天使の顔をして、私は知らない、担当の者に聞いてくれと巧みに自分が首謀者であることを隠匿するのだ。

堕天使と戦うのは実は法力を持つ神父の仕事だともいわれている。そして、この神父様VS堕天使=悪魔の戦いは今もこの世で行われているらしい。これもその物理学者から聞いた。

今現代では悪魔祓いとか堕天使との闘いとかいうと荒唐無稽なことにも思えるが、実際には人間の顔をしている悪魔や堕天使がいるのかもしれない。