植物性のサプリメントで何か副反応を示す経験をしたことがない。もともと食品が主成分のものであり、かつサプリメントの形をしていてもそれほど大量ではないのだろう。
また、ものによっては薬効成分を持つ植物は、大体が薬となって発売されていることが多い。薬にもなってないのに、薬効がある、薬効に近いものがあるのがサプリメントの面白いところだと思う。
 ただし、この研究の中にあるようにカンゾウ、ダイズ、イチョウバには有害事象もあるようである。我々も時折検査などしつつ、サプリメントを使用する必要がある。
**************************************
http://www.dhcblog.com/kamohara/

今月の臨床薬理学の専門ジャーナル(電子版)に、植物・ハーブのサプリメントの有害事象に関するレビューが、イタリアのグループから報告されていました。(Br J Clin Pharmacol. 2014 Sep 24)

今回のレビューでは、
1.植物食品やハーブに由来するサプリメント摂取に関連したヒトでの有害事象、
2.誤って毒性のある植物を利用したケース、
3.植物/ハーブサプリメントと、医薬品/(食品)栄養素との相互作用、
が検証されました。

具体的には、主要医学データベース(PubMed/MEDLINE とEmbase)を用いて、
関連キーワードによる検索が行われ、WHOガイドラインにしたがって、
因果関係の検証も行われています。

検索の結果、66種類の植物/ハーブが対象となり、488報が抽出され、398報が有害事象について、
89報が医薬品との相互作用について、1報が誤った基原植物の同定についての論文でした。

解析の結果、66種類の植物由来成分のうち、39種類において有害事象が示されていました。
文献の86.5%が、14種類の植物由来成分についてであり、具体的には、大豆(19.3%), カンゾウ (12.5%), イチョウ葉エキスと緑茶(いずれも8.6%).となっています。

以上、植物/ハーブ由来のサプリメントに関する有害事象報告について、因果関係を検証したレビューから、論文著者らは、
1.植物由来成分による(因果関係のある)有害事象の発生は比較的稀であること、
2.重症な臨床症状を呈する有害事象は非常に稀であること、(ただし、重篤なケースもありうる)、
と考察しています。