Ⅱ型の糖尿病の患者さんで血糖コントロール不良の方の多くが、食事コントロールをあきらめている方である。食事内容によって血糖値が以上に上がってくるのが糖尿病であるが、少々食事が悪くても血糖を下げてくれる便利な薬が沢山発売されている。

食事制限で治るものを、食事に関してはほぼ放置して薬漬けにするのが現代医療といっても過言ではない。

この糖質制限食は京都の高雄病院の理事長である江部康二先生が提唱されている食事方法である。結局糖尿病は食事制限に勝る治療法はないのであって薬物療法は所詮はごまかし、付け焼刃、対処療法に過ぎない。

糖尿病の患者さんは自分が病気を作ってからだに害を与えていることをもっと自覚して努力不足を認識することである。厳しいようだが、ほとんどの病気は自分という精神、心が、肉体の声を無視して肉体に過度のストレスを与え続けて生じるのだから。

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糖質制限食・低炭水化物食による2型糖尿病コントロール改善作用を示した臨床研究が、米国のグループから報告されていました。(PLoS One. 2014 Apr 9;9(4):e91027)
今回の研究では、2型糖尿病あるいは糖尿病予備軍の肥満者において、
糖質制限食と、低脂肪食の2種類の食事療法の作用が比較されました。

具体的には、HbA1cが6.0を越える成人を対象に、・中程度の炭水化物、低脂肪、カロリー制限食(米国糖尿病学会のカーボカウントによるMCCR)を投与した群(n = 18)、
・超低炭水化物/糖質制限、高脂肪、カロリー制限はナシとした食事摂取群(LCK, n = 16)
の2つの介入が行われています。

後者では、体脂肪が分解されてケトン体が生じるような、栄養学的にケトーシスを導入するような状態が目安とされています。なお、インスリン投与中の患者は被験者に含まれていません。

74%の被験者が、経口糖尿病治療薬を服用しています。
被験者は、3ヶ月に渡り13回のセッションを受けて、食事や心理的スキルの啓発を受けて、行動変容が計られました。

3ヶ月後の時点において、HbA1cは、MCCR群では開始前と比べて有意な変化は認められませんでした。
一方、糖質制限食・LCK群では、0.6%の低下(改善)が示されています。

糖質制限食・LCK群の患者の44%が、1種類以上の糖尿病治療薬を中止・減薬できたのに対して、
MCCR群では11%でした。(p = 0.03)

糖質制限食・LCK群では、31%がSU薬を中止できたのに対して、MCCR群では5%にとどまっています。
(p = 0.05)

さらに、体重減少幅は、糖質制限・LCK群は5.5 kg減量に対して、MCCR群では2.6kg減量でした。
(p = 0.09)

以上のデータから、肥満に合併する2型糖尿病患者において、適切な情報提供が行われ、行動変容が期待される環境では、糖質制限食・超低炭水化物食によって、糖尿病が改善することが示唆されます。

DHCでは、置き換え食であるDHCプロティンダイエット製品を利用し、
非対面式の介入方法として、
肥満に対するDHCのアプローチ

を確立しています。

DHCでは、「‘ゆるやか’糖質制限」(緩やかな糖質制限食・低炭水化物食)を推奨しています。
DHCの製品で、低炭水化物食・低GI食・低GL食に相当するのは、
DHCプロティンダイエットです。
DHCプロティンダイエットは、減量のため、あるいはリバウンド予防のための食品(フォーミュラ食・置き換え食)として考えられていますが、コエンザイムQ10やポリフェノール、食物繊維などの機能性食品成分を含んでおり、ヘルシーエイジングのための低カロリー・低炭水化物食品として、食事代わりに利用できます。

その他、低GI食、低GL食として、発芽玄米米こんにゃく、があります。
炭水化物制限というと、「焼き肉食べ放題」のような間違ったイメージで語られることがありますが、決してそのような推奨ではありません。

単純炭水化物を避け、良質の脂質(エクストラバージンオリーブオイルやオメガ3系脂肪酸)を摂り、
良質のタンパク質を摂る、(赤身肉や加工肉は避ける。植物性タンパク質や魚介類などを摂る)
という考え方が基本です。

炭水化物制限については、脂質やタンパク質の摂取量が多くなるため、動脈硬化性疾患リスクや腎臓への負担が議論されることがあります。
しかし、最近の研究では、それらのリスクは否定されつつあります