運動負荷時には体内ではさまざまな変化が起きている。恒常性を維持するための変化である。その変化が継続して起きた場合、体に不調が起きる。

その予防にマルチビタミンミネラルが有用かもしれない。

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環境医学の専門ジャーナルに、過度な身体運動負荷時におけるマルチビタミン/マルチミネラルサプリメントの作用を調べた臨床研究が報告されていました。(Biomed Environ Sci. 2013 Jul;26(7):599-604)

適度な運動習慣は、健康維持に有用ですが、過度な運動--例えば週末だけとんでもなく運動する習慣--は、
活性酸素を過剰に発生させ、健康維持の点では逆効果とされています。

今回の研究では、身体トレーニング負荷の大きな若年男性におけるビタミンミネラルサプリメントの働きが調べられました。

具体的には、大規模な軍事訓練を受けた中国軍の男性240名を対象に、通常の中国の食事に加えて、
・マルチビタミン/マルチミネラルサプリメントあるいは
・偽薬のいずれかが1週間投与され、1週間のwash outの後、クロスオーバー法にてさらに1週間の介入が行われました。

血液および尿検体から副腎、性腺、甲状腺ホルモンが測定され、免疫関連指標(CD3+, CD3+CD4+, CD3+CD8+, CD4/CD8, CD3-CD56+, CD3-CD19+)も測定されています。

解析の結果、軍事トレーニングによる身体運動負荷によって、甲状腺機能の亢進、副腎皮質機能の低下、
テストステロン値の低下、免疫機能の低下、ストレスへの身体化・怒り・緊張の有意な増加
が認められました。

偽薬群と比べて、マルチビタミン/マルチミネラル投与群では、
下垂体副腎系、下垂体性腺系、下垂体甲状腺系、免疫機能、および心理学的指標への有意な改善効果が見出されたということです。

以上のデータから、軍隊での訓練といった過度な運動負荷時には、身体への影響が大きく、各種ホルモンの不均衡、心身のストレスの亢進が認められること、

これらの変化に対して、マルチビタミン/マルチミネラルの投与は、抑制的に作用することが示唆されます。
過度な運動によって発生する酸化障害や炎症反応に対しては、抗酸化成分や抗炎症成分の投与が有用です。

DHCでは、大学との共同研究にて、DHCのコエンザイムQ10投与によって、運動負荷時の活性酸素による酸化障害の抑制作用を報告しています。

具体的には、トレッドミルを用いた60分間の持久走の負荷に際して、運動前の1週間、DHCのコエンザイムQ10 およびビタミンC、ビタミンEを摂取した群では、摂取しなかった群に比べて、尿中8-OHdG値の上昇が抑制(=運動による酸化障害の発生が抑制)されたというデータです。

運動習慣を有する場合、マルチビタミンマルチミネラルに加えて、
コエンザイムQ10、
αリポ酸、
ビタミンC(ハードカプセル)、
ビタミンBミックス
アミノ酸
を利用することが好ましいと考えられます。

また、抗炎症作用を有する機能性成分はクルクミンであり、サプリメントでは、濃縮ウコンがあります。