トンカットアリによる男性の生殖機能への働き [20130323()]

サプリメントで生殖機能が増強する、現状では色々なED薬が効果を上げているがハーブのように天然のものが同じ効果を上げたらいいなと思っている。副作用が心配だからである。

比較した研究があれば良い。

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今月の生殖医学研究の専門ジャーナル(電子版)に、トンカットアリによる男性の生殖機能への作用を調べた基礎研究が報告されていました。(Andrologia. 2013 Mar 6.)

トンカット・アリ(学名Eurycoma longifolia)は、東南アジア原産のハーブで、マレーシアの民間療法では強壮・催淫薬として用いられてきました。
近年、マレーシアを中心に、トンカット・アリに関する研究が進められています。

最近では、トンカット・アリによる男性更年期障害改善作用を示した臨床研究も知られています。
トンカット・アリ標準抽出物には、主な成分のクワシノイド(quassinoid,変形テルペノイド)として、eurycomanone(ユーリコマノン)やeurycomanolなどが含まれています。

さて、今回の研究では、トンカットアリによる男性不妊症に対する効果を調べる目的で、生殖機能関連指標が調べられました。
具体的には、雄ラット(n=42)を用いて、
・偽薬対照群、
・低用量のトンカットアリ投与群(200 mg kg-1 BW)
・高用量のトンカットアリ投与群(800 mg kg-1 BW)
の3群(n = 14)について、14日間の介入試験が行われています。

解析の結果、トンカットアリ投与群では、体重の減少(5.7%, P = 0.0276)、
大網脂肪の減少(31.9%, P = 0.0496)が認められました。
このとき、前立腺や精巣といった臓器の重量は変化していません。

一方、テストステロン値は、30.2%増加しました(P = 0.0544)。
また、筋肉重量も増加傾向を示しました。
その他、精子濃度、精子運動能といった指標でも有意な改善が認められています。

以上のデータから、トンカットアリによる生殖機能改善作用が示唆されます。
今後、臨床的意義の検証が期待される分野です。

精液の質や精子機能と機能性食品については、次のような研究が知られています。
コエンザイムQ10による抗酸化作用@男性不妊症
コエンザイムQ10 による男性不妊症の改善作用
特発性精子無力症に対するサプリメントの効果
還元型コエンザイムQ10による精子機能改善作用
コエンザイムQ10 による男性不妊症の改善作用
αリポ酸による精子機能改善作用
ビタミンDによる精子運動機能の改善作用
トンカットアリによる男性のQOLとリビドー改善作用