炎症性腸疾患患者におけるCAM利用状況
利用しているからといって効果があるとは限らないが、対象疾患は難病であり、原因も不明のものが多い。
免疫系の異常は精神的ストレスから起きているという報告も最近は多くなってきた。
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今月の消化器病学の専門ジャーナル(電子版)に、炎症性腸疾患患者におけるCAM(補完代替医療)の利用状況を調べた研究が、ニュージーランドのグループ(University of Otago)から報告されていました。
(Inflamm Bowel Dis. 2013 Feb 20.)
これまでの研究によって、さまざまな有病者におけるCAMの利用状況が示されてきました。
今回の研究では、炎症性腸疾患患者におけるCAM利用の実態が調べられました。
具体的には、ニュージーランドにおいて、
炎症性腸疾患患者1,370名と対照群598名が対象となっています。
解析の結果、過去1年間において、炎症性腸疾患患者の44.1%、対照群の42.3%が何らかのCAMを利用していました。(両群間に有意差なし)
もっともよく利用されていたCAMは、
ビタミン類であり、
クローン病患者:25.2%、
潰瘍性大腸炎:23.7%、
対照群24.9%
でした。
続いて、ハーブ類であり、
クローン病患者:15.1%、
潰瘍性大腸炎:15.2%、
対照群:12.8%
でした。
また、ダイエタリーサプリメントは、
クローン病患者:8.5%、
潰瘍性大腸炎:12.6%、
対照群:12.1%
でした。
炎症性腸疾患患者におけるCAM(経口摂取)利用は、
女性(OR, 1.61; 95% CI, 1.25-2.08), 若年者(P = 0.005), 高い教育水準 (P = 0.002), 高い収入 (P = 0.04), ベジタリアン(OR, 3.58; 95% CI, 1.97-6.48)出身が中流家庭 (P = 0.024)
といった要素と有意な相関が見出されています。
以上のデータから、
炎症性腸疾患患者では、正常対照群と同様に、経口摂取によるCAMが広く利用されていることが示唆されます。
炎症性腸疾患とサプリメントに関する研究として、次の報告があります。
クローン病では血中ビタミンDが低値
炎症性腸疾患患者ではビタミンDが低値
ウコン(クルクミン)による炎症性腸疾患の改善作用

