原発事故を見て私は何を感じただろう。

日本のように石油も石炭も産出できないエネルギーのない国が、国際社会に輸出を続けてゆくには莫大なエネルギーを要することは事実である。

この事実を考えると原発はどうなるのだろうか?

原発を政府が推進するにはいくつかの合理的な理由があると思っていた。それは経済的な利便性であり、国民にメリットのある発電方法であるべきだ。

しかし、現実はどうだろう?

いわゆる原発利権はないのだろうか?原発ありきで後つけ理論で武装するから想定していない地震や津波に耐えられなかったのではないだろうか?

1000年前に三陸海岸で起きた津波は最大で40mにも達したと聞く。その津波がこれから未来永劫来ないものだとどうして想定できただろう。

今生きている我々がすべてなくなる150年後の未来の日本人達へ、危険な置き土産を置いてでも今、東京電力がランニングコストの安い原子力エネルギーに固執する必要があったのだろうか?原発は事故を起こすと付近住民に多大な悪影響を及ぼし、かつ、その補償に莫大な資金を要する。そして廃炉にするにも1兆円規模のコストがかかるそうだ。それなら結局は高い買い物をしたことにならないだろうか。

日本には新たなエネルギー研究そしている人が沢山いる。中でも藻類から石油を作るという斬新な発想をしている研究者もいる。この話が実現すれば日本は危険な原発に頼る必要はなくなるのではないだろうか。

また、これらの研究にお金を回すことも必要だ。現在エネルギー研究の費用は殆どが原子力でたったの5%しかその他の研究費は出ていないと聞く。

利権のために原子力に固執するのは国民のためにはなっていない。国民のために働く政治家と官僚がいなければ日本は早晩国際競争力は低下するだろう。

アシュラにあった記事を載せます。

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http://www.asyura2.com/11/senkyo110/msg/889.html
投稿者 最大多数の最大幸福 日時 2011 年 4 月 01 日 23:17:39: d1qFhv8SE.fbw

 今般の東日本大震災と原発事故で、
 東北、関東一帯に広大な耕作困難地域が生まれた。

 この地域を、一大、石油生産地として活用して、
 「災い転じて福と成す」を実現しよう。

 風評被害は、これから先、数十年は免れないだろう。
 普通の農作物を作ることは、気の毒だが
 あきらめた方が良いと思われる。

 発想を転換して、よりよき未来を切り開くのだ。

>国内の耕作放棄地は埼玉県の面積に匹敵する。
>このすべてを生産プラントに使えれば、
>理論上は国内の石油・石炭の輸入量に相当する石油生産が可能

>「役者はそろった。今後はその力を最大限に伸ばす舞台が必要」。
>エネルギー安全保障として国に支援を求める。

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フロンティア:世界を変える研究者/16(毎日新聞)
 筑波大生命環境科学研究科教授・渡辺信さん
http://mainichi.jp/select/science/news/20110308ddm016040010000c.html

◇藻類から「石油」実用へ--渡辺信さん(63)
 緑色の液体が、ハウス内に林立するガラス管を満たしていた。筑波大構内にある、藻類から「石油」を作るための実験プラントだ。「日本は産油国になれる。藻類にはそれだけのポテンシャル(潜在力)がある」。その口ぶりは、我が子を自慢する父親のようだ。

 緑色の主は、淡水に生息する藻類「ボトリオコッカス」。光合成の副産物として石油成分の炭化水素を作り出す。国内外で採集した約150株から、生産力の高い株を選び出した。試算した年間生産量は、栽培面積1ヘクタール当たり最大140トン。油の材料となる陸上植物の中で効率が良いとされる油ヤシの20倍以上、トウモロコシの700倍以上に上る。

 藻類に石油を作らせる研究は、70年代の石油ショックを機に米国で始まったが、実用化に向けた課題を克服できずすたれた。しかし、08年の原油価格高騰や供給不安などを背景に、他の次世代バイオ燃料を含めた開発競争が再燃している。40年近く藻類の研究を続けてきた渡辺さんは、国内のパイオニアだ。

 昨年には、ボトリオコッカスの10~12倍の生産能力を持つ藻類を沖縄で見つけた。直径5~15マイクロメートルの球状の「オーランチオキトリウム」。昆布やワカメの仲間で、水中の有機物を取り込んで炭化水素を貯蔵する。従来の発想を切り替え、光合成をしない藻類を模索した末の発見だった。

 生活排水中の有機物を利用してオーランチオキトリウムに石油を作らせ、汚水浄化と石油生産を同時にこなすシステムを思い描く。例えば国内の耕作放棄地は埼玉県の面積に匹敵する。このすべてを生産プラントに使えれば、理論上は国内の石油・石炭の輸入量に相当する石油生産が可能だという。「役者はそろった。今後はその力を最大限に伸ばす舞台が必要」。エネルギー安全保障として国に支援を求める。

 飾らない人だ。藻類研究の道を選んだきっかけを尋ねると「藻類は地球で大気や鉄鉱床、石油を作った生物だから」と教科書通りの説明の後続けた。「ぶきっちょだから植物の切片が作れなくて。藻類はスライドガラスにぽとっと落とすだけで観察できる。こりゃいいや、と思ったんだ」

 素朴に、緻密に見る壮大な夢。日本が資源小国を脱した「原点」として語られる日が来るような気になった。【八田浩輔】

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 ■人物略歴

 ◇わたなべ・まこと
 48年生まれ。北海道大大学院博士課程修了。国立環境研究所領域長などを経て現職。専門は環境藻類学。国際藻類学会会長。藤沢周平や山本周五郎など「縁の下の力持ちに焦点を当てる」歴史小説を愛読。