加工肉はがんのリスクが上がるなどというとぼけた記事が載っていた。加工肉ではなくて肉食自体が癌になるのである。ネズミの実験で食事におけるカロリー比で30%以上を動物性のたんぱく質(特に牛肉)を摂取すると発がん性、増がん性ともに増加することがわかっている。なぜ肉が癌を作るのかはわかっていない。焦げた肉を食べるからがんになるのではなくて動物性たんぱく質のカゼインが正常細胞の遺伝子に刺激を与えてDNAに変化を与えるのだと言われている。

現在はエピジェネテイックという考え方が主流になってきている。これは遺伝子が全てを決めているのではないと言う事である。遺伝子は生命の設計図であるが、実は結構修正が効くようになっている。大量の放射線を浴びれば正常細胞の設計図ががん細胞の設計図に書き換えられるといった様に修正変更が効くのだ。

ある細胞の遺伝子がこういった修正変更をすることによって1個から8000種類の細胞に変化することも分かっている。つまり、それだけ私たちの細胞は遺伝子を自由に変えるような構造になっている。これは人類が様々な環境で生き残れるようになっている証拠でもある。実は細胞に対しては適度な困難、適度な刺激は逆に生き残る力を上昇する事にもなるのである。

肉である、肉は少量でも悪いと言う事らしい。牛豚羊などの家畜の肉は少量でも植物性のたんぱく質に比べて発がん、増がん作用があることがわかっているのだ。ある意味、ダイオキシンとかタバコ並みの猛毒だとも言えるだろう。ただし、たんぱく質の良質な補給源でもあるので扱いには深い深い知識と洞察が必要だと思う。

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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151026-00000156-jij-int

 

加工肉摂取に「がんリスク」=毎日50グラムで18%増―WHO

時事通信 1026()2319分配信

 

【ベルリン時事】世界保健機関(WHO)の専門組織である国際がん研究機関(本部フランス・リヨン)は26日、ハムやソーセージなどの加工肉を食べると、がん発症リスクが高まるという「十分な証拠」があると発表した。    加工肉を毎日50グラム食べた場合、直腸や結腸のがんになる可能性が18%増すという。個人にとってのリスクは「小さい」ものの、摂取量が増えれば高まると指摘した。また、牛や豚など赤身の肉にもがんを誘発する恐れがあると言及した。  国際がん研究機関は、赤身の肉は栄養価が高いとした上で、リスクとのバランスを踏まえながら当局が「食事に関する最良の勧告を行う」必要性を訴えた。同機関は800以上の研究結果を分析し、見解をまとめた