小川先生が大学におられた頃、オキシドールを使用した乳がん治療について講演を聞いたことがある。オキシドールは高濃度ビタミンCが体内でがん細胞と反応して生じる物質である。

だからビタミンCも癌に効果があると言われているのだが、注射で直接オキシドールを患部に注射する方法もまた有効であるかもしれません。ただ、正常組織に対してオキシドールがどのように反応するのか?それも調べているのでしょう。費用が安いのはとてもいいことだと思います。放射線科の先生ですから放射線を使わない治療はあり得ないと思いますが、オキシドールだけ、つまり過酸化水素、ビタミンCの生成物だけでも効果があるという研究もあったらいいなと思います。

********************************

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150408-00000000-kobenext-sctch

 

藤井正彦・神戸低侵襲がん医療センター院長(左)にオキシドールの効果を話す小川恭弘・県立加古川医療センター院長=神戸市中央区港島中町8

 

兵庫県立加古川医療センター(加古川市)の小川恭弘(やすひろ)院長(62)が、過酸化水素(オキシドール)を使って効果を高める放射線治療法を開発し、国内外での普及を目指している。効果を妨げる酵素を抑える仕組みで、切除手術が不要なことから、主に乳房が温存できる乳がん治療として広がりつつある。県内でも神戸低侵襲がん医療センター(神戸市中央区)で昨年から開始。今後は臨床試験(治験)を実施し、公的医療保険の適用を目指す。  小川院長によると、がんは大きくなるほど細胞内に抗酸化酵素が増え、酸素が欠乏する。一方、放射線治療は酸素を利用してがんを殺すため、がんが進行するほど効果が低下することが課題だった。  小川院長は前任の高知大教授時代、抗酸化酵素を分解するオキシドールと、オキシドールを患部にとどまらせるヒアルロン酸を注射する「酵素標的・増感放射線療法KORTUC(コータック)」を発案し、2006年から高知大で臨床利用を開始。高知大だけで200例超、全国では計10カ所以上で500例以上実施された。大半は乳がんだが、皮膚や肝臓、膵臓(すいぞう)、腎臓のがんにも利用されている。  小川院長は昨年4月、加古川医療センターに着任。最新の放射線治療機器がある神戸低侵襲がん医療センター(藤井正彦院長)で同11月から乳がん治療を始めた。抗がん剤も併用しながら今年3月までに4人に実施し、「がんが消え体力の消耗も少ない」(40代女性)などと評価されているという。従来の放射線や抗がん剤による治療費に加え、1回数百円の注射計5回分で済む。来年中に加古川医療センターでも始める意向。  神戸大医学部出身の小川院長は「この治療法を世界に発信するため兵庫県に戻ってきた。安価で容易なのでぜひ普及させ、多くの患者を救いたい」と話す。神戸低侵襲がん医療センターTEL078・304・4100 (金井恒幸)  【KORTUC(コータック)】 小川恭弘・県立加古川医療センター院長によると、大阪医科大(大阪府高槻市)、長崎県島原病院(長崎県)、東京放射線クリニック(東京都)などで多数の実施例がある。小川院長は日本増感放射線療法KORTUC研究会の会長も務める。

【関連記事】