蒲原先生の指摘のように、糖尿病関連の薬ビジネスが逆に根本的な治癒を遅らせている気がする。生活習慣への介入がいまだに不足しているからである。糖質制限食にしても一部の医師、一部の患者が興味を持ち実践している。

その結果糖尿病は改善することが多いにもかかわらず、食事療法への医療の介入は非常に少ないと感じる。

学会はガイドラインという薬の販売マニュアルを医者に押し付けている。そして、薬治療に疑問を感じていない鈍い医師たちが一生懸命に薬の作用機序投与方法などを暗記している。

薬の使用が悪いと言っているのではないが、治療や治癒の意味を考えないといけないと思う。医学部の授業で内科の教授が話していたことが忘れられない。

「内科医は薬のセールスマンです」

ただのセールスマンではいけないだろう。

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近年、糖尿病の増加が、世界的な問題となっています。日本では、糖尿病の予備軍や患者の増加に加えて、国民皆保険制の下で、糖尿病に対する保険収載薬(インクレチン関連薬やSGLT2阻害薬など)も増えて、医療費増大の一因となっています。

しかし、‘糖尿病の予備軍や患者が増えている’という文脈での予備軍や患者は、生活習慣に関連した2型糖尿病ですので、食事と運動で予防や改善が可能です。糖尿病の体質は変わらないため、ライフスタイルに気をつけながら、うまく付き合っていく必要がありますが、多くの場合、高価な新薬は必須ではありません。

日本では、保険収載薬で高価な薬がたくさん処方されていますが、国民皆保険制が整備された当時とは疾病構造が変化した今日、生活習慣病、特に2型糖尿病のように適切な食事と運動の指導により予防や改善が可能な病態に対して、それらの保険収載薬を使うのには疑問が残ります。糖尿病の患者や予備軍が増えるにつれて、糖尿病治療薬を持つ製薬会社など関連ビジネスが隆盛しています。米国糖尿病学会(ADA)も日本糖尿病学会も例外ではありません。

しかし、糖尿病の予防と改善には、食生活と運動習慣が基本であり、すべてです。糖尿病の診断基準が変更になるたびに、糖尿病患者が増えてきました。診断基準は改定のたびに、厳しくなってきました(つまり、糖尿病と診断される血糖値が、改訂のたびに低くなっています)。これは、早期に診断し治療を開始すれば、合併症を防ぐなど予後がよくなるから、という考えに基づいています。

日本糖尿病学会は、医師向けに「糖尿病診療ガイドライン」を発刊しています。残念ながら、多くのページが薬物治療の説明になっており、診療ガイドラインというよりは、「薬の使い方」という印象です。

そのため、個別化医療としての栄養指導が十分ではなく、薬が安易に処方されがちです。糖尿病の予防や改善には、食事と運動が基本です。患者の多くは、食生活の改善で血糖値が改善します(ただし、糖尿病になりやすい体質は変わりませんので、その体質とうまく付き合っていくという考えが大切です。

また、ごく少数の患者では、インスリン分泌不全により血糖が不安定で、専門医による厳密な管理が必要な場合もあります)。大多数の2型糖尿病患者は、単純炭水化物の摂取を控えて、低GI・GLの緩やかな糖質制限食の利用で改善できるでしょう。(例えば、発芽玄米や米こんにゃくなども利用できます。)早期に診断し治療を開始するほうが、予後がよい、という意見に基づき、糖尿病の診断基準が変更されるたびに患者数が急増しています。

しかし、早期診断として基準を厳しくするのは、単なる「リードタイム・バイアス」(早期に発見・診断された病気の患者群の余命が、発症時点方向へ向かって余命計算の開始点がシフトされることにより延長し、過剰推定されるエラー)であるとの指摘もあります。個人的には、生活習慣への介入によって糖尿病の予防を進め、その結果として、ADAなど糖尿病関連学会ビジネスが衰退することが、人類の健康増進のゴールになると思っています。

DHCでは、肥満・糖尿病・アンチエイジング・ヘルシーエイジング(健康長寿)のための食事として、 「‘ゆるやか’糖質制限」(緩やかな糖質制限食・低炭水化物食)を推奨しています。 DHCの製品で、低炭水化物食・低GI食・低GL食に相当するのは、 DHCプロティンダイエット です。 DHCプロティンダイエットは、減量のため、あるいはリバウンド予防のための食品(フォーミュラ食・置き換え食)として考えられていますが、コエンザイムQ10やポリフェノール、食物繊維などの機能性食品成分を含んでおり、ヘルシーエイジングのための低カロリー・低炭水化物食品として、食事代わりに利用できます。その他、低GI食、低GL食として、 発芽玄米米こんにゃく、があります。