カロリー制限をするとBMIが低下する(痩せる)のだが、同じカロリー制限をするなら低炭水化物食のほうがBMIの低下は大きいということがわかっている。ただし心臓血管系・代謝系への影響に関してはまだわからないということである。

実際には臨床でいろいろな患者さんに低炭水化物制限食を実践してもらっているが、糖尿病の改善は目覚ましいものがあり、薬を大幅に減量できることが分かった。

また、高血圧の患者さんに対しても血圧の低下は明らかである。痩せすぎないことに注意して実践してもらっている。(高血圧の方は肥満とは限らないため)

 

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今月の栄養学の専門ジャーナル(電子版)に、肥満/過体重の成人および小児における体重コントロール・減量に対する食事療法の有用性に関する系統的レビューが報告されていました。 (Nutr Rev. 2014 Jun 11.)

減量のための食事療法には、低脂肪低カロリー食の他、近年では低炭水化物食・糖質制限食の安全性と有効性を示すエビデンスが集積されてきています。今回の研究では、主要医学データベースの1975年から2013年の間に報告された論文から、 6歳から18歳を対象にした14報のランダム化比較試験が抽出されました。

7報は、低脂肪食(エネルギー&#8804;33% あるいは <40&#8201;g/日)を、等カロリー食(n&#8201;=&#8201;2) もしくは低炭水化物食(エネルギー<20% あるいは <60&#8201;g/day) (n&#8201;=&#8201;5) との比較試験でした。

まず、メタ解析の結果、低炭水化物食投与群では、BMIの顕著な低下が認められました。ただし、心血管・代謝系への改善効果については必ずしも一致してはいません。
次に、6報では、高タンパク食(19-30% energy)と、等カロリーで通常のタンパク質(15-20% energy)食を比較し、1報では高脂肪食(40% energy)と、等カロリーで通常の脂肪含有食(27% energy)が比較されましたが、各群間で有意差は認められませんでした。論文著者らは、現状のエビデンスから、

-- エネルギー制限食であれば、三大栄養素の比率にかかわりなく、過体重/肥満の小児および青少年の改善が期待できること、 -- 低炭水化物食/糖質制限食は、インスリン抵抗性に対するテイラーメイドの食事療法として有用性が示唆されるがさらに検証が必要である、と考察しています。

 

DHCでは、肥満・糖尿病・アンチエイジング・ヘルシーエイジング(健康長寿)のための食事として、 「‘ゆるやか’糖質制限」(緩やかな糖質制限食・低炭水化物食)を推奨しています。 DHCの製品で、低炭水化物食・低GI食・低GL食に相当するのは、 DHCプロティンダイエット です。 DHCプロティンダイエットは、減量のため、あるいはリバウンド予防のための食品(フォーミュラ食・置き換え食)として考えられていますが、コエンザイムQ10やポリフェノール、食物繊維などの機能性食品成分を含んでおり、ヘルシーエイジングのための低カロリー・低炭水化物食品として、食事代わりに利用できます。その他、低GI食、低GL食として、 発芽玄米米こんにゃく、があります。