大豆イソフラボンによる前立腺がんリスク低下作用 
イソフラボンの抗癌作用は自然物質の中でも非常に強い。アメリカにはヒーランという大豆のサプリメントがあるが、これもまたガンに対する効果が強い。

残念ながら、個人輸入も難しいのが現状であることが残念である。

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泌尿器科学の専門ジャーナル(電子版)に、大豆イソフラボンによる前立腺がんリスク低下作用を示したメタ解析が、オーストラリアのグループ(University of Melbourne)から報告されていました。
(BJU Int. 2013 Sep 5.)

これまでの基礎研究や疫学研究によって、前立腺がんリスク低下作用を示す機能性食品成分が知られています。
代表的な成分に、トマトのファイトケミカルであるリコピン、大豆および大豆イソフラボンがあります。
大豆では、大豆タンパクによる脂質代謝改善作用、大豆イソフラボンによる女性ホルモン様作用や抗酸化作用を介した機能性などが知られています。

さて、今回の研究では、前立腺がんに対する大豆および大豆イソフラボンの安全性と有効性に関するメタ解析が行われました。

具体的には、各種医学データベース(MEDLINE, EMBASE, AMED, CINAHL, Cochrane)から抽出されたランダム化比較試験を対象に、・大豆あるいは大豆イソフラボンを、食事から、もしくはサプリメントとして摂取し、・前立腺がんと診断された患者における2次予防(再発予防)、
・前立腺がん進行抑制/補完療法としての意義が調べられています。

RCT8報が検出され、6報は前立腺がん患者が被験者であり、2報は前立腺がんリスク群が被験者となった研究でした。

メタ解析の結果、前立腺がん高リスク群を対象にした2報では、その後の大豆あるいは大豆イソフラボンの投与によって、前立腺がん発症リスクが51%低下していたということです。
(RR = 0.49, 95%CI 0.26, 0.95)

ただし、投与量や投与期間は様々であり、被験者の数も少なく、RCT間での不均一性が見出されています。
なお、各群にて、PSA値や性ステロイドホルモン値(SHBG, testosterone, free testosterone, estradiol and DHT)に有意な差は示されていません。

以上のデータから、大豆および大豆イソフラボン(食事あるいはサプリメント)による前立腺がんリスク低下作用が示唆されます。

前立腺がんリスク低下作用を示す代表的な機能性成分として、トマトのファイトケミカルであるリコピン、大豆および大豆イソフラボンがあります。
トマトには、カロテノイド系ファイトケミカルの1種であるリコピン(リコペン)が含まれています。
赤色色素のリコピンは、抗酸化作用や抗がん作用を有しており、疫学研究では、肺がんや前立腺がん、大腸がん、脳卒中のリスク低減効果が示されています。

 大豆など植物性食品の一部には、女性ホルモン様作用を有するファイトケミカルの1種、イソフラボン類が豊富に含まれており、女性特有の病気に対する予防や改善作用などの機能性が知られています。

機能性食品素材を含むサプリメントでは、大豆イソフラボン含有食品が製品化されています。

(アグリコン型ではなくて)大豆食品に存在する化合物の形であるグリコシド型(配糖体型)の大豆イソフラボン類であれば、乳がんの予防だけではなくて、乳がんサバイバーの死亡率低下や再発予防にも補完的に利用できると考えられます。

(疫学研究のデータは、大豆サプリメントではなくて大豆食品であり、大豆サプリメントの効果については別途、臨床試験による検証が必要である、という批判があるかもしれません。ただ、乳がんサバイバーの方で、いつになるかわからない臨床試験の結果を待っていられない、という場合には、選択肢の一つとして、グリコシド型の大豆イソフラボンサプリメントがある、という話です。)

DHCでは、大豆イソフラボンプエラリアミリフィカといったサプリメント、レッドクローバーを含む女性向けの複合サプリメントなどを製品化しています。