癌の免疫療法(第1回)スローンケタリング記念がんセンター
癌の免疫療法(第1回)スローンケタリング記念がんセンター免疫療法もまたこれから期待できる分野であるが、日進月歩であり日本でも多くの方法が使われている。しかし、現在のところ多くの免疫療法のCR,PRはせいぜい4%~20%程度であり、なかなか厳しい。ステージⅣに関してはほぼ4%以下だといわれている。考えてみれば免疫力の防波堤を突破して増殖した癌なのである。防波堤を一時的に高くしても、その効果は2週間程度しかないのだから、低くなって元に戻った防波堤を突き破って増殖するのは当たり前でもある。2週間ごとに30万円近くするこの治療を継続できればいいと思うが、そういう金満家の患者さんが毎2週間ごとの治療に挑戦していたが、不幸にも勝てなかった症例を私は知っている。私が考える本来の免疫療法は、自己免疫を強化することであるが、これには視床下部~下垂体~副腎経路のホルモン系が免疫系を賦活する経路を活性化しなければできないことである。そして、これには精神神経免疫学というあらたな医学の力が必要であり絶対不可欠である。ちなみに、当院でこの精神神経免疫学的治療を始めたのはこの9月からであるが、CRはまだ無いがPRに... 詳細を見る