ALS抑制薬、徳島大が治験開始…21年の製造販売承認目指す
ALSに関するこのメコバラミンの効果については製薬会社からは申請が取り下げられているという事実がある。ひょっとするともともと利益の薄いビタミン剤であるからビジネス的においしくないと判断があったのかもしれない。もとより特許もないからである。
11/8(水) 13:52配信
読売新聞(ヨミドクター)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171108-00050027-yomidr-sctch
徳島大学は7日、全身の筋肉が衰えて呼吸などが難しくなる難病「筋萎縮(いしゅく)性側索硬化症」(ALS)の患者に、手足のしびれの治療などに使われる薬「メコバラミン」を投与する臨床試験(治験)を開始した、と発表した。
病気の進行が抑制できるか確認する。2021年初頭の製造販売承認を目指す。
全国19医療機関で、発症1年以内の患者128人を集め、本物の薬と偽薬の2グループに分けて16週間にわたり、週2回の筋肉注射を行い、経過をみる。
メコバラミンでは、06年から7年半にわたり、患者370人が参加した治験が行われ、600日以上の延命効果が確認された。しかし国側から「試験のやり方に不備がある」などと指摘され、承認申請をメーカーが取り下げた経緯がある。今回の治験は、徳島大の医師が責任者となって行う。
同大の梶龍児教授(神経内科)は「副作用も少なく、大きな延命効果が期待できる」と話している。
一方でこんな記事も出ている、製薬メーカーからは薬としての有効性が確認できないと言う事で申請取り下げになっていた。
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エーザイ ALS用薬の高用量メコバラミン 申請取り下げ 有効性確認できず
公開日時 2016/03/23 03:51
エーザイは3月22日、日本で承認申請していた筋萎縮性側索硬化症(ALS)に用いる高用量メコバラミン製剤について、同日付で申請を取り下げたと発表した。同社によると、取り下げの理由は、医薬品医療機器総合機構(以下、PMDA)から有効性が確認できず審査困難である旨の見解が出されたため。今後の開発方針については、「追加試験実施の可能性を含め、当局と相談しつつ、慎重に検討する」としている。
ALSは重篤な筋肉の萎縮と筋力低下をきたす神経変性疾患で進行性の難病。申請にも用いたフェーズ2/3試験(761試験)では、メコバラミン投与群(25mg及び50mg投与群)はプラセボ投与群に比較してイベント発生までの期間の延長傾向とALSFRS-R(日本語版改訂ALS機能評価スケール)スコアの低下抑制傾向はみられたが、統計学的有意差は確認できなかった。しかし、追加解析したところ、ALS発症後12か月以内に治療を開始した患者では高用量メコバラミンによるイベント発生までの期間延長とALSFRS-Rスコアの低下抑制が認められるなどしたため、申請していた。
メコバラミンは、末梢神経障害などの治療薬としてメチコバールとして販売されている。ALSに対しては承認用量の50~100倍量である1回25mg~50mgを筋肉内投与して用いるため、凍結乾燥注射剤として新規に開発された。