アメリカというくにの不思議~日本の問題とも関連して

オバマ大統領が拍手を持って歓迎されてから2年が過ぎたが、公約の医療保険制度は実現出来るのだろうか?かなり骨抜きの法案になっているにも関わらずである。アメリカ人の大半は現在サブプライム当時から貧しくなっており、政府が発行するフードチケットで食料を調達する人も多いそうだ。確か4分の1程度の人たちがフードチケット(スタンプ)を受け取っているらしい。

そんなアメリカで医療保険は利益追求の保険会社によって運営されているために保険会社の利益を圧迫しない範囲で医療が受けられる。映画「シッコ」で有名になったがアメリカ人は公的な医療保険を望んでいるのだ。

しかし、共和党のテイーパーテイーでの映像では酷いことをいう婦人達がこんなことを言っていた。
「あの連中は(民主党支持の人のこと)他人様が働いて払った税金で医療を受けようなんて最低よ!自分で働いたお金で病院にいけないような連中が我々の税金を無駄使いするなんて許せない」

要は貧乏な奴は勝手に死んでくれ!ということだろう。こういった考えを共有する人たちの政党が存在すること自体が日本では考えられない。
しかし、日本でも確実にこういう考え方が出てくるだろうと思われる。社会保障が多大になり高所得者達に税金の負担が大きくなりつつあるからである。

菅総理の昨日の所信表明には呆れてしまった。
「今年6月までに社会保障改革の全体像とともに、必要な財源を確保するための消費税を含む税制抜本改革の基本方針を示す」

官僚の無駄使い、というか無意味な独立法人の年間12兆円以上の無駄使いは放置して、国民に犠牲を強いるあたり政治家というよりも権力側におもねっている悪代官そのものである。
将軍さま、つまり属国日本を従えているアメリカ様の言いなりでTPPも無理やり通す予定のようだ。

日本人はこれから税金という形でアメリカ様、官僚、マスコミに骨の髄まで吸い取られて行くのだろう。アメリカ様は米国債の購入という形で、官僚は天下りと公務員年金という形で、マスコミは偏向報道とテレビ新聞ラジオでの広告費という形で搾取してゆくのだろう。

医療保険が民営化されたら日本でもアメリカのようになりかねない。オバマ政権は何とか医療保険制度を成立し、国民が安心して暮らせるようにして欲しいものだ。

以下に阿修羅から記事を載せます。

<米下院>廃止法案を可決 医療保険改革法
http://www.asyura2.com/09/iryo03/msg/392.html
投稿者 忍 日時 2011 年 1 月 20 日 16:16:35: wSkXaMWcMRZGI

 

<米下院>廃止法案を可決 医療保険改革法
毎日新聞 1月20日(木)10時52分配信

 【ワシントン古本陽荘】米下院は19日、オバマ大統領が内政上の最優先課題として昨年3月に成立させた医療保険改革法を廃止する法案を賛成245、反対189の賛成多数で可決した。

 改革法の廃止は、下院で多数党となった共和党が昨年11月の中間選挙の公約として掲げていたもの。象徴的な意味合いはあるものの、与党の民主党が過半数を握る上院で可決される可能性はなく、廃案となる見通し。

 採決では共和党全員に加え、民主党議員3人も賛成に回った。

 ベイナー下院議長は「廃止は我々の公約だ。この法律は財政支出を拡大し、増税につながり、職を奪うものだからだ」と訴えた。

 一方、オバマ政権側はホワイトハウスのホームページなどを通じ、「廃止された場合は保険料の高騰につながる」などと反論している。
国:アリゾナ州銃乱射 背景に政治対立激化 医療保険改革巡り、脅迫・襲撃頻発
 【ワシントン小松健一】米アリゾナ州トゥーソンで8日、民主党のガブリエル・ギフォーズ連邦下院議員(40)の政治集会で銃が乱射された事件は、医療保険改革や移民問題などを巡り、深刻化する政治対立と社会的価値観の分断が背景にあるとの見方が広まっている。乱射事件の動機は不明だが、連邦議員を狙った銃撃事件は過去30年以上例がなく、オバマ政権と議会の民主、共和両党は衝撃を受けている。

 ギフォーズ議員は今も集中治療室に入っているが、「手を握って」などという指示に反応し、コミュニケーションが可能だという。

 オバマ大統領は事件後に声明を出し、10日午前11時(日本時間11日午前1時)に犠牲者を追悼し、ギフォーズ議員の回復をともに祈ろうと国民に呼びかけた。大統領は11日に予定していたニューヨーク出張を取りやめた。

 下院多数派の共和党指導部は8日、医療保険改革法撤回法案の採決(12日)を含む当面の審議日程を延期することを決めた。

 米国では、オバマ政権が推進した医療保険改革を巡って09年夏以降に論争が過熱。賛成派の議員には脅迫状が送りつけられたり、議員事務所の窓ガラスが割られる事件が頻発した。ギフォーズ議員も狙われた一人だ。

 テレビでは保守系とリベラル系の二分化が進み、非難の応酬を展開する。75~87年に民主党上院議員を務めたゲーリー・ハート氏は米メディアに「政治を巡る発言がどんどん過激になっている。それが事件を招いた」と憂慮した。

 事件を受けて、民主党内ではギフォーズ議員を非難してきた茶会運動への反発が強くなっている。特に、茶会運動の人気政治家であるペイリン前共和党副大統領候補がやり玉に挙がる。ペイリン氏は、ギフォーズ議員ら20人の民主党議員を公職から排除すべきだと主張。ウェブサイトで各議員の選出州の地図に銃の照準器(スコープ)をデザインした「攻撃マーク」を付けて批判していた。対立をあおる言動が目立つペイリン氏については「政治的なダメージは避けられないだろう」(議会スタッフ)との指摘も出ている。

 一方、共和党は事件が政治的逆風とならないよう議会運営を図りたい意向だ。ベイナー下院議長(共和党)は「一人の議員に対する攻撃は、我々議員全員への攻撃だ」との非難声明を出し、民主党との連帯を強調した。