カルシウム摂取が良いか悪いか様々なデータがある。今回はカルシウムサプリメントの摂取でよい結果になるというデータであるが、カルシウムを1400mg毎日摂取すると死亡率が高まるというデータもある。摂取量が標準的であれば問題ないといえるのではないか。

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今月の骨粗鬆症研究の専門ジャーナル(電子版)に、女性におけるカルシウムサプリメントの摂取と、心血管リスクとの関連を調べた研究が、米国のグループ(Brigham and Women's Hospital)から報告されていました。(Osteoporos Int. 2014 May 7.) カルシウムサプリメントは、骨粗鬆症の予防/リスク低減のために広く利用されているベーシックサプリメントです。特に平均的な日本人の食生活では、カルシウム、マグネシウム、亜鉛の摂取不足が示されています。(厚労省の国民健康・栄養調査) 一方、疫学研究では、カルシウムサプリメントと心血管リスクについての相関が示唆されています。そこで、今回の研究では、カルシウムサプリメントと心血管リスクとの関連について、24年間の追跡調査による検証が行われました。具体的には、米国で行われたナースヘルススタディ(Nurses' Health Study)という前向きコホート研究の参加女性74,245名を対象に、1984年から2008年にかけて、24年間の追跡期間中の心血管疾患(心筋梗塞や狭心症といった冠状動脈疾患)および脳卒中との関連が調べられています。なお、研究の参加者は、試験開始時には心臓病や脳卒中は有していません。カルシウムサプリメントの摂取状況は、4年ごとに調査されました。解析の結果、24年間に、4,565 例の心血管イベント (2,709例の心臓病と1,856 例の脳卒中)が認められました。登録時において、カルシウムサプリメントの非摂取者に比べて、カルシウムサプリメントを摂取していた被験者は、身体活動度が高く(運動習慣を有している)、喫煙率が低く、トランス脂肪酸の摂取量が少ない、という特徴がありました。年齢やBMI、食事からのカルシウムの摂取量、ビタミンD摂取量、その他の心血管リスクの補正後 1日あたり1,000mg以上のカルシウムサプリメントを摂取していた群では、非摂取群に比べて、心血管リスクが18%低下していました。(95 %CI 0.74 to 0.92; p for trend <0.001) 心臓病のリスクについては、非摂取群に比べて、1日あたり1,000mg以上のカルシウムサプリメント摂取群では、29%のリスク低下(0.61 to 0.83; p for trend&#8201;<&#8201;0.001) でした。一方、脳卒中については、有意差は認められていません。(0.87 to 1.21; p for trend&#8201;=&#8201;0.61) 以上のデータから、女性において、比較的高用量のカルシウムサプリメント摂取でも、特に心血管リスクをあげるようなことはないと考えられます。(むしろ、心血管イベントおよび心臓病リスクについては抑制作用が示されています。)日本人の食事摂取基準および食生活を考えると、1日あたり1,000mgは多すぎるように思います。日本のサプリメントはそこまでの高用量では設計されていませんので、通常の一日目安量を摂ることで大丈夫です。(過剰の心配はありません。) また、骨の健康維持には、カルシウムだけではなくて、マグネシウムとの組み合わせ、ビタミンD、ビタミンKが大切です。CBPの機能性も示されています。これまでの研究では、次の報告があります。 ビタミンD+カルシウムサプリメントによる骨折予防@高齢女性 ビタミンKによる高齢女性での骨折予防効果 ビタミンDによる疲労骨折リスク低減作用 DHCでは、安全性、有効性、経済性(費用対効果)に優れたサプリメントを製品化しています。 ビタミンD3ビタミンKカルシウム+CBP カルシウム/マグ カルシウム[コーラル]