補完代替医療をおこなうし施設が増えていて、かつそれはボランテイア的におこなわれていることがわかってきた。

制度として組み入れられているわけではなくて、医療提供者たちが自発的におこなっているようである。

うちのクリニックでも呼吸法や針、瞑想療法などはボランテイアで取り入れているが、患者さんによっては受け入れられない人も居るのが今の現状である。

 結局、エビデンスレベルが高められない、複雑系のものは広がるのが困難だろう。

サプリメントとかアロマなどのほうがエビデンスが作りやすいのではないだろうか。

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スイスの臨床医学ジャーナルに、補完代替医療の実施状況を調べた研究が報告されていました。
(Swiss Med Wkly. 2013 Sep 6;143:w13756)
補完代替医療に関する研究が進展し、エビデンスの構築と提供が進んだ結果、
一般病院において、近代西洋医学の補完療法として補完代替医療が行われるようになりました。

例えば、米国病院協会では、2~3年ごとに調査を行っており、補完代替医療を提供する病院が増えていることが示されています。
さて、今回の研究では、スイスにおいて、補完代替医療(CAM)を提供した病院についての実態調査が行われました。
まず、スイスでは、2004年の時点で、3分の1の病院において、医師が補完代替医療(CAM)を提供していることが示されています。その後、スイスにおいてCAMに関するポリシーが変更になったことから、
現状について、スイスのフランス語圏で調査が行われました。

具体的には、2011年6月から2012年3月までの間に、病院のメディカルディレクター(n = 46)を対象に、CAM提供について調べられています。
80%(n=37)の回答率でした。

解析の結果、
19名のメディカルディレクターが、彼らの病院において少なくとも1種類のCAMを提供している、と回答し、18名は提供していない、という回答でした。

病院で提供されているCAMで最も多いのは、鍼治療であり、次に、マニュアルセラピー(徒手療法)、
オステオパシー、アロマセラピーとなっています。

これらのCAM療法は、リハビリ、産婦人科、緩和ケア、精神科、麻酔科などで利用されていました。
面接調査の結果、10カ所のうち8カ所では、病院へのCAM療法導入に際して、
病院監督によるエビデンス検証の結果というよりも、
各CAM療法士の好意(goodwill)によって行われていることが明らかとなりました。

以上のデータから、スイスのフランス語圏の病院では、2004年以降、補完代替療法を提供する病院が増えていることが示唆されます。
今後、CAM療法の選択や適応、標準治療との併用に関して、
有効性・安全性の検証の点から、適切な導入方法の確立が求められます。