そんな、疑問が湧いてくる研修である。今現在、おそらくこの研修の講師ほど進行がんを治せる医師はいないだろう。
私が今回見た限りでもいわゆるステージ4の患者で癌が消失した患者が4人は居た。もちろん再発することもあるから治療に来ている。

しかし、ステージ4の患者の癌が一度でもいいから消失するような医者を今まで日本では一人も見たことはなかった。これは日本人が凝り固まった考えを持ちやすいためにひとつの治療法にこだわりすぎていることが大きな問題だと思う。
たとえば、ビタミンC点滴、たとえば免疫細胞療法、たとえば食事療法ゲルソン療法などである。これらの治療法は間違ってないが、これらひとつだけで直った症例はきわめて少ない。むしろいろんな治療法を駆使してやっと縮小するのがせいぜいである。

そう考えるとここの治療はすさまじい。バーナードビハリがLDN(低容量ナルトレキソン)治療した成績が60%と発表しているにもかかわらす、実際日本でいろんな医師がLDNを使ってがんばってみても治療成績は30%も行かないのではないだろうか?それほど困難な治療である。

標準療法はまず進行がんは救えない可能性が高いし、ましてやステージ4ではほぼ100%の患者さんがなくなる。その現実に耐え切れなくなって腫瘍内科をやめてしまう医師が多いのも事実である。やめない医師もいるが、患者さんに余命宣告をして、実際に治せないことが相当ストレスになるのだろう、多くの医師は途中で燃え尽きたり仕事がいやになるという人が多い。

今回学んだことは最大限の努力をしなければ癌の縮小はないということである。もっと言えば、患者さんが自身が、癌に対する考え方を変えることがもっとも重要である。なぜならば、癌とは生活習慣が生み出した病気であり、生活習慣を見直すことが必須のことだからである。骨折のように病院にやってきて、いわれるままに手術をしたりギプスをまいて、6週間待っていれば治る病気ではないのである。