出っ腹、ビールのせいじゃない…過食と運動不足

ビールを飲むと腹が出る。

ビールだけなら酔わないが、日本酒と一緒に飲むと酔う。

などなど、お酒にまつわる迷信があるが、単純にカロリーとアルコール度数の問題だろう。今回滋賀医科大学からの発表があったようだか、アルコールの種類で腹が出るわけでもなく要は、摂取カロリーが多いのと運動不足で腹が出ているということだ。

実際、毎日ビールを欠かさない市民アスリートもいるが鍛えられた体は脂肪が少なく十分な筋肉がついている。そのような例を見ると、ビールを飲んだら太るんではなくて、摂取カロリーが多すぎているのだと実感する。

私もビールを毎日1~2缶程度飲むほうだが、飲んでいるからといって体重が変わるわけでもない。食べ過ぎが続くと体重が増えるだけである。運動と玄米菜食を心がけることを患者さんには勧めているが、自分がビール党なのでビールを止めろとはめったに言わないことにしている。やぶ蛇になるからです。

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読売新聞  10月12日(水) 配信

 中高年男性にみられるぽっこりと出た「ビール腹」は、ビールを飲む量とは関係ないことが、滋賀医科大の上島弘嗣・特任教授らの調査でわかった。

 ビールをよく飲む中高年の男性と、そうでない人を比べても、腹囲に差はみられなかった。13日から名古屋市で開かれるアルコール・薬物依存関連学会合同学術総会で発表する。

 同大学などのグループは2005-08年、無作為で抽出した滋賀県草津市内の40-70歳代の男性1095人に面談し、飲酒量や腹囲などを調べた。アルコールの総摂取量のうち、ビールが30%を超える「ビール党」(166人)の腹囲は平均85・3センチだったのに対し、日本酒などほかの酒を主に飲んだり、飲酒しなかったりする「非ビール党」(924人)は85・5センチで、0・2センチ大きかった。腹囲85センチ以上は、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の基準に該当する。

 年代別に見ると、50-60歳代ではビール党の腹囲が上回ったが、差は0・3-0・8センチしかなく、40歳代と70歳代では非ビール党が0・3-1・8センチ大きかった。日本酒などを含む飲酒の総量も、統計的に計算すると、腹囲とはあまり関係なかった。同グループでは、食べ過ぎと運動不足が「ビール腹」の原因とみる。