自分自身がホルミシス療法を行っているために、今回の原発の発ガンリスクに関してはかなり神経質に気になっていました。ネット上ではややパニックに近い情報が流れていて、福島はもう住めなくなるとかすでに発ガンするレベルの大量の被爆を東北~関東の人たちはしているという過激な風説を聞きました。

しかし、ホルミシスの医療を行っているものとしては果たしていつごろ、放射線の発ガンリスクに関して政府から正式な見解が出るかを見ていました。中には政府の発表を虚偽だとして最初から疑ってかかる人もいるかもしれません。また、私自身もホルミシスが到底政府には現在受け入れられていない考え方(思想)であると思っているので、敢えて発言はしなかった次第です。この現状で低線量の放射線で治療をするなんてことを言い出すのは勇気がいることです。

しかし、世界中で低線量でさまざまな疾患を治療している場所があるのも事実です。オーストリアのバドガンスタインではリウマチなどの慢性疾患、それも痛みに関する治療は効果的であり病院併設で治療を行っていると聞いています。

今回のデータは国立がん研究センターが調査したものだといいます。私が調べた範囲でも同様の結論が出ていると思います。大量の放射線を浴びてしまったらガンのリスクが高まることは明らかですが、低線量の放射線ではがんのリスクが高まると言い切れてはいません。今回のものは年間100mシーベルトの被曝でおこるガンのリスクを1.08倍としています。そしてこれは野菜不足で起きるガンのリスクとほぼ同じです。

 

年間100ミリシーベルト被曝の発がんリスク 受動喫煙・野菜不足と同程度

産経新聞 5月1日(日)7時56分配信

 東京電力福島第1原発から流出した放射性物質(放射能)による健康被害への不安が広がるなか、放射線による発がんリスクが出始めるとされる年間100ミリシーベルトを浴びた場合、そのリスクは、受動喫煙や野菜不足とほぼ同程度であることが30日、国立がん研究センター(東京)の調べで分かった。同センターは「日常生活にもさまざまな発がんリスクが存在する。むやみに不安がるのではなく、放射線のリスクを正しく理解してほしい」と呼びかけている。(原子力取材班)

 調査は、これまでの国立がんセンターが所有する知見や、過去に発表された生活習慣と発がんリスクに関する論文などを集約。広島・長崎の原爆で放射能を浴びた約9万4千人と、浴びていない約2万7千人について、約40年間追跡調査した放射線影響研究所(広島・長崎)が持つデータと比較、検討した。

 その結果、喫煙者や毎日3合以上飲酒する人は、しない人よりも、何らかのがんになる確率は1・6倍に上昇。生活習慣の中でリスクが最も高く、原爆で2千ミリシーベルトを浴びた人の確率と同じ値だった。原爆で浴びた放射能は爆心地からの距離などで異なる。

 政府は現在、一般の人については年間被曝(ひばく)量が20ミリシーベルトを超えないように対策を講じている。福島第1原発で作業している作業員は250ミリシーベルトを超えないように指導しており、2千ミリシーベルトは、現状では一般人が被曝する可能性はゼロに等しい値だ。

 一方で、喫煙者の夫を持つ女性(非喫煙者)が、受動喫煙によってがんになる確率は1・02~1・03倍と調査の中で最も低い。次いで、野菜が不足がちな人が1・06倍となっている。これは、原爆により100~200ミリシーベルトを浴びた発がんリスク(1・08倍)とほぼ同じ値だった。