ビタミンCで風邪は防げるか
ビタミンCの内服で風邪を防げるのかという研究があった。
結論は以下にあるが、一日200mgでは少ないのではないか?通常の人の毎日の摂取量を100mgとした場合には2倍となるのであるが、今のサプリメントは1錠が500mgになっているものもある。
ストレスフルな人にはそれでも効果があるようである。
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http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/14651858.CD000980.pub4/abstract
Vitamin C for preventing and treating the common cold
- Comment
- Review
- Intervention
Authors
- Harri Hemilä,
Close author notes
Corresponding author
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- University of Helsinki, Department of Public Health, POB 41, Helsinki, Finland
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- Harri Hemilä, Department of Public Health, POB 41, University of Helsinki, Mannerheimintie 172, Helsinki, FIN-00014, Finland. harri.hemila@helsinki.fi.
- Elizabeth Chalker
Close author notes
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- Curtin, ACT, Australia
- First published: 31 January 2013
- Editorial Group: Cochrane Acute Respiratory Infections Group
- DOI: 10.1002/14651858.CD000980.pub4View/save citation
ビタミンCによる風邪の予防および治療
背景
ビタミンC(アスコルビン酸)による風邪の予防および治療については、過去70年にわたり論議が続いている。
目的
ビタミンCを毎日のように常時補充した場合、または風邪の症状が現われた時点で治療薬として投与した場合に、風邪の罹患率低下、罹病期間の短縮または重症度低下がみられるかどうかを検討する。
検索戦略
CENTRAL 2012年、第11号、MEDLINE(1966年~2012年11月第3週)、EMBASE(1990年~2012年11月)、CINAHL(2010年1月~2012年11月)、LILACS(2010年1月~2012年11月)およびWeb of Science(2010年1月~2012年11月)を検索した。また、米国国立衛生研究所が実施した試験の登録情報および2012年11月29日のWHO ICTRPも検索した。
選択基準
ビタミンCの使用量が0.2 g/日未満の試験およびプラセボとの比較を行っていない試験は除外した。本レビューの対象はプラセボ比較試験に限定した。
データ収集と分析
2名のレビュー著者が独立してデータを抽出した。常時補充している場合の風邪の「罹患率」は、試験期間中に風邪に1回以上罹患した参加者の割合として評価した。「罹病期間」は、風邪に罹患した期間の平均日数とした。
主な結果
29試験の参加者11,306人を対象として、試験期間中にビタミンCを常時摂取していた間に風邪を発症するリスク比(RR)に関するメタアナリシスを実施した。一般地域住民を対象とした試験の参加者10,708人における統合RRは0.97(95%信頼区間(CI)0.94~1.00)であった。5試験に参加した計598人のマラソン走者、スキーヤー、亜寒帯で軍事教練を受けた兵士では、統合RRは0.48(95%CI 0.35~0.64)であった。
ビタミンCの常時摂取が風邪の罹病期間に及ぼす影響については、31の比較により検討されていた(9,745件)。成人では、風邪の罹病期間が8%(3%~12%)短縮し、小児では14%(7%~21%)短縮した。小児では、1~2 g/日のビタミンCで風邪の罹病期間が18%短縮した。風邪の重症度もビタミンCの常時摂取により低下した。
ビタミンCを治療薬として投与した場合の影響については、7つの比較により検討されていた(3,249件)。治療薬として投与した試験では、風邪の罹病期間または重症度に対するビタミンCの効果は一貫していなかった。
対象とした試験の大半がランダム化二重盲検試験であった。非ランダム化試験または非二重盲検試験を除外したことによる結論への影響はなかった。
著者の結論
一般集団においてビタミンCの補充による風邪の罹患率低下がみられなかったことは、ビタミンCのルーチンな補充が妥当ではないことを示しているが、短期間の激しい運動を行う人には、ビタミンCが有用となる可能性がある。常時補充を対象とした試験では、ビタミンCが風邪の罹病期間を短縮させることが示されたが、ビタミンCを治療薬として投与した数件の試験では、この短縮効果が再現されなかった。しかし、ビタミンCを常時補充した試験で、風邪の罹病期間および重症度に対するビタミンCの一貫した効果が認められたこと、さらに低コストで安全であることを考慮すると、風邪の患者に対して個別にビタミンCを治療薬として投与し、有益であるかどうかを検討する価値はあろう。今後、治療薬としての効果を検討するランダム化臨床試験(RCT)をさらに実施する必要がある。
訳注
《実施組織》厚生労働省「「統合医療」に係る情報発信等推進事業」(eJIM:http://www.ejim.ncgg.go.jp/)[2015.12.22] 《注意》この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、eJIM事務局までご連絡ください。なお、2013年6月からコクラン・ライブラリーのNew review, Updated reviewとも日単位で更新されています。eJIMでは最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、タイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。