コエンザイムをよく使っているが、これだけではなかなか根本的には解決しない。内因性のコエンザイムがなぜ減っているのか?もしくはなぜ効かなくなっているのか?を考えることが大切だ。

人間の体は食べたものでしか構成されないことからも栄養摂取、食事内容には細心の注意を払う必要がある。また、体内の毒物の解毒についても同様で毒物の摂取は(毒物と言って悪ければ人工合成食品、つまり調味料や香料、色素などまた加工の工程で使われる数多くの添加物)なるだけ控えなければならないとわかっていても難しい。であればその解毒作用が低下したらたちまち毒素が蓄積すると言う事を考えなければならない。

 

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今月の臨床栄養学の専門ジャーナル(電子版)に、慢性疲労症候群でのコエンザイムQ10の効果を調べた臨床研究が、スペインのグループから報告されていました。 (Clin Nutr. 2015 Jul 17.)

今回の研究では、慢性疲労症候群におけるコエンザイムQ10+NADHサプリメントの働きが検証されました。

具体的には、二重盲検ランダム化偽薬対照試験として、慢性疲労症候群患者80名を対象に、
・コエンザイムQ10+NADHサプリメント投与群、(コエンザイムQ10 200mg、NADH 20mgを分2)
・偽薬投与群の2群について8週間の介入試験が行われました。

主アウトカムは、自転車エルゴメーター負荷時の最大心拍数、 副アウトカムは、疲労、疼痛、睡眠の指標です。
解析の結果、コエンザイムQ10+NADH投与群では、投与前に比べて、
8週間の時点で、 自転車エルゴメーター負荷時の最大心拍数が有意に低下していました。(P = 0.022)

また、セルフ質問票による疲労感についても、
偽薬群に比べて、コエンザイムQ10+NADH投与群のほうで、有意な低下が認められました。(P = 0.03)
一方、疼痛と睡眠では有意な変化は見出されていません。

なお、有害事象は認められませんでした。 以上のデータから、慢性疲労症候群に対するコエンザイムQ10サプリメントの有用性が示唆されます。 先行研究では、次の報告があります。

慢性疲労症候群に対するマルチビタミン・ミネラルサプリメントの働き 関連した領域で、コエンザイムQ10による機能を示した臨床研究には下記の報告があります。
還元型コエンザイムQ10による線維筋痛症への効果 コエンザイムQ10による線維筋痛症の改善作用 コエンザイムQ10には、酸化型(=ユビキノン,ubiquinone)と還元型(=ユビキノール,ubiquinol)があります。

還元型CoQ10のほうが、酸化型CoQ10よりも体内で利用されやすいと考えられます。
(酸化型CoQ10は、体内に吸収された後、いったん還元されてから、利用されます。) コエンザイムQ10に関するこれまでの研究の多くは、酸化型(=ユビキノン,ubiquinone)を用いています。 したがって、一般的には、生活習慣病の予防やアンチエイジング目的に関して、酸化型CoQ10のユビキノンの摂取で十分な効果が期待できます。 一方、特定の疾患に対して用いる場合、あるいは、体内の生理機能が低下している高齢者の場合には、還元型CoQ10の利用が推奨されます