子供時代に自分がサプリメントを飲んでいたら体系が変わっていただろうか?持病の喘息が悪化しなかっただろうか?

複合的な原因が病気や肥満をもたらすからなんともいえないが、今は自分の子供にはサプリメントを取らせています。

 

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今月の小児科学の専門ジャーナル(電子版)に、小児におけるサプリメント利用状況を調べた調査研究が、米国のグループ(NIH, ODS)から報告されていました。(Pediatr Res. 2013 Sep 3.)

米国では、小児の3分の1が何らかのサプリメントを利用しています。
今回の研究では、小児におけるサプリメント利用の動機および医療従事者の役割が調べられました。
具体的には、
0歳から19歳までの8,245名を対象に、サプリメントの利用状況とその動機や目的が検証されています。
(米国での全国健康栄養調査2007-2010からのデータです。)

解析の結果、調査対象者のうち31%の小児が、何らかのサプリメントを利用していました。
サプリメント利用の理由として、
・全般的な健康増進 "improve overall health" (41%)、
・健康維持 "maintain health" (37%)、
・食事の補完 "supplementing the diet" (23%)、
・健康問題の予防 "prevent health problems" (20%)、
・免疫賦活 "boost immunity" (14%).
などがあげられています。

サプリメント利用者の多く(~90%)は、マルチビタミン-ミネラルサプリメント、あるいはマルチビタミンサプリメントを用いていました。

サプリメント利用者の小児の特徴として、白人(非ヒスパニック)である、世帯収入が多い、身体活動(運動習慣)がある、健康保険に入っている、
が見出されました。

一方、医師や医療従事者からの推奨に基づいて、サプリメントを利用している小児は15%でした。
以上のデータから、
米国では、小児の3分の1がサプリメントを利用していること、
その目的は健康増進や疾病予防などであり、マルチビタミンミネラルが用いられていること、
医師によるものではなくセルフケアであること、が示唆されます。

日本では食育の理念に基づく正しい食生活に関する啓発が栄養教諭によってなされています。
いうまでもなく、小児の場合は、サプリメントではなく適切な食生活が基本であり、サプリメントで置き換えることはできません。(成人の場合も同様です。)

一方、食生活やライフスタイルの変化、食材の違いを考えるとき、念のために、マルチビタミンやミネラルを利用することは合理的と考えます。
また、小児では、オメガ3系必須脂肪酸(EPAやDHA)も有用性が十分に期待できます。
(オメガ3系必須脂肪酸サプリメントについては、発達障害に対する介入試験が期待されます。)