ギムネマによる抗肥満作用

 

植物成分が、高血糖を抑制するだけではなく、脂質代謝にも影響を与えている。

糖尿病の患者さんの食事療法にはいろんなものがあるが、多忙な現代人は食事制限も困難であるという人が多い。

そんな人にもぜひこう言った天然成分で効果がある食事を見直して欲しいものである。

 

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今月の医薬品研究の専門ジャーナル(電子版)に、ギムネマによる抗肥満作用を示した基礎研究が、インドのグループから報告されていました。(Drug Res (Stuttg). 2013 Jul 10.)

ギムネマ(学名ギムネマ・シルベスタGymnema sylvestre) は、インド原産のガガイモ科の多年草です。
インドの伝統医療・アーユルヴェーダでは、糖尿病や肥満に効果のあるハーブとしてギムネマ葉抽出物が用いられてきました。

有効成分のギムネマ酸は、小腸における炭水化物の消化・吸収を遅らせ、食後の過血糖を抑制する作用を持っています。
これまでの予備的な臨床研究では、1型および2型糖尿病患者における血糖コントロール改善作用が報告されています。

さて、今回の研究では、高脂肪食誘導性肥満に対するギムネマの作用が検証されました。
具体的には、高脂肪食を28日間負荷した肥満モデルラットを用いて、ギムネマ抽出物を120 mg/kgの用量で21日間経口投与し、体重や脂質代謝への影響が調べられています。

解析の結果、高脂肪食投与群に比べて、ギムネマ抽出物併用投与によって、血中脂質(総コレステロール、LDL、TG)の有意な低下、血中レプチン、インスリン、血糖値、アポリポプロテインBの有意な低下、
HDLの有意な上昇、抗酸化酵素活性の増加が見出されたということです。

以上のデータから、高脂肪食誘導性肥満に対するギムネマ・シルベスタ抽出物の抗肥満作用が示唆されます。
今後、臨床的意義の検証が期待される分野です。