大豆イソフラボンによる乳がんリスク低減効果:メタ解析
イソフラボンによるがんのリスク低下は大腸がん、乳癌、前立腺がんで認められている。普段の生活でサプリメントとしても食品としてもとりやすいものと言えるだろう。
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臨床栄養学の専門ジャーナル(電子版)に、大豆イソフラボンの摂取による乳がんリスク低下作用を示したメタ解析が報告されていました。
(Clin Nutr. 2017 Dec 15.)
大豆など植物性食品の一部には、女性ホルモン様作用を有するファイトケミカルの1種、イソフラボン類が豊富に含まれており、女性特有の病気に対する予防や改善作用などの機能性が知られています。
また、抗酸化作用や抗炎症作用を介した機能性から、生活習慣病のリスク低下作用が注目されています。
大豆など植物性食品の一部には、女性ホルモン様作用を有するファイトケミカルの1種、イソフラボン類が豊富に含まれており、女性特有の病気の他、さまざまな生活習慣病に対する予防や改善作用などの機能性が知られています。
最近の研究として、次の報告が知られています。
大豆イソフラボンによる大腸がんリスク低下:メタ解析
大豆イソフラボンによる認知機能改善効果@メタ解析
イソフラボンによる前立腺がんリスク低下作用@日本人男性
大豆の摂取が多いと乳がんリスクが低下@日本人女性
さて、メタ解析では、 食事由来のイソフラボンの摂取と、乳がんリスクとの関連が検証されました。
具体的には、 主要医学データベースを用いて、(PubMed, Embase, the Cochrane Library)
2017年4月までの収載論文が検索され、
16報の前向きコホート研究、
乳がん患者11,169名、
参加者648,913名のデータが解析の対象となりました。
解析の結果、イソフラボンの摂取が多い群では、 少ない群に比べて、 乳がんリスク低下傾向が示唆されました。(RR;0.99, 95%CI, 0.91-1.09; P = 0.876)
また、イソフラボンの摂取が中程度の群でも、 少ない群に比べて、 乳がんリスク低下傾向が見出されました。(RR; 0.99, 95%CI, 0.92-1.05; P = 0.653)
さらに、 大豆由来食品の摂取が多い群では、 少ない群に比べて、乳がん罹患率の有意な低下が示されています。
以上のデータから、 大豆製品及び大豆由来イソフラボンの摂取による乳がんリスク低減作用が示唆されます。