足関節捻挫

受傷原因

スポーツ動作での着地失敗や足を滑らせて足首を捻ってしまう事で発生し、バレーボールやバスケットボール競技で特に多く発生します。足首を内側に捻る動作による内がえし捻挫の発生頻度が圧倒的に高く、逆の動作の外返し捻挫はまれに発生する程度です。

捻挫の分類

多くの足関節捻挫は足首を内側に捻ることで、足首の外側靭帯(前距腓靭帯、踵腓靭帯、後距腓靭帯)を損傷しますが、損傷の程度によって以下のように分類されます。

Ⅰ度 前距腓靭帯の部分損傷
Ⅱ度 前距腓靭帯の完全損傷
Ⅲ度 前距腓靭帯、踵腓靭帯の完全損傷

捻挫の症状

外くるぶし周辺の痛みや腫れ、皮下出血などが認められ、押すと痛みが生じます。小さな子供さんの場合は骨折を伴うことも多く、医師の診察を受けることが重要です。

医学的検査

剥離骨折などの合併を見落とさないためにも、エックス線撮影が診断には欠かせません。

医学的治療

Ⅰ度 R.I.C.E処置(Rest/安静、Ice/冷却、Compression/圧迫、Elevation/挙上)を実施。
Ⅱ度
Ⅲ度 R.I.C.E処置後、状態によっては数週間の固定を実施。
場合によっては手術が必要となり、重度損傷を放置した場合、慢性化した結果、変形性足関節症を引き起こす恐れもある。

リハビリテーション

医学的治療の後、必要に応じてリハビリテーションを実施します。受傷部位周辺の筋肉の緊張や筋力低下の改善や痛みの軽減を目的に、低周波治療器や温熱治療器を用いた物理療法を行います。また、状態によっては理学療法士の徒手による治療を併用します。