シンスプリント(脛骨過労性骨膜炎)

損傷原因

多くの種目のスポーツ選手が経験する、いわゆる使い過ぎ(オーバーユース)症候群の一つです。具体的にはヒラメ筋、後脛骨筋、長趾屈筋など足関節を底屈(つま先立ちする時の動き)させる筋に加えられるストレスが原因となって、脛骨の骨膜に炎症が生じます。

病態

運動時や運動後に、すねの骨の内側付近に痛みが出現し、圧痛が認められます。ジャンプやつま先立ち、着地の衝撃などによって痛みが出現・増悪しやすく、強い痛みが続く場合は疲労骨折の可能性も考えられるので、医師による診察が重要です。

医学的検査

疼痛および圧痛の部位、X線像での疲労骨折との鑑別などによって、診断を確定します。

医学的治療

痛みが強い場合は運動量を減らしたり、運動を休止させ、アイシングなどの消炎鎮痛処置を行います。また、患部周辺の筋の過剰な緊張や筋力の低下が認められる場合は、低周波治療によって改善を促すことが可能です。
クッション性の高い靴を選択することや、足部の小さい筋肉のトレーニングなども有効であり、個々の状態に応じた多角的なアプローチが有効となります。