成長期の肘障害

概要

スポーツでの投球、サーブ、スパイクなどの動作の繰り返しによって、肘の一部分に力のストレスがかかり続けます。成長期の子供は、大人に比べると骨や軟骨が弱く、肘に障害が発生しやすいです。

症状

肘の外側障害、肘の内側障害、肘の後方障害の3つに大きく分けられます。
障害のある部位に圧痛(押したときの痛み)が出たり、肘の動く範囲が悪くなります。

原因

肘の外側障害は、肘の外側の骨同士が衝突することで生じます。
肘の内側障害は、肘の内側の骨に付着している筋肉や靭帯に骨が引っ張られて生じます。
これらには野球肘やリトルリーグ肘と呼ばれるものもあります。

検査

レントゲン検査が補助的な診断の基本です。CTや超音波検査、MRIを追加して行う場合もあります。

治療

個別の疾患や症状によって異なりますが、通常は1~3ヶ月間は肘関節を使う運動を制限します。症状が改善しても、ゆっくりと少しずつ運動を再開します。肘の外側障害がある場合には手術が必要となる可能性もあります。

予防

休息を十分にして疲労をためないようにし、運動前にはウォーミングアップ、運動後にはクールダウンをしましょう(一部分だけでなく全身を手入れするように)。
連続での同じ動きの繰り返しは控えて、左右のバランスをとりながら全身を動かし、痛いところはないか、関節の動きはどうか、などの自分のフォームや体の動き方のチェックを行いましょう。発育や体格にあった指導を受けることも大切です。また、いったん発症したら定期的に病院でチェックを受けましょう。