ブロッコリはガンの抑制効果、治療効果も明らかになってきている。CTC検査をしてもその効果があることは分かっている。

炎症の抑制はガンの進展を抑制することでもある。またあらゆる炎症性疾患に対してもある一定の効果が期待できるだろう。

***********

http://www.dhcblog.com/kamohara/

今月の食品科学/栄養学の専門ジャーナル(電子版)に、ブロッコリの摂取による抗炎症作用を示した臨床研究が、イタリアのグループ(Università degli Studi di Milano)から報告されていました。
(Int J Food Sci Nutr. 2013 Sep 2)

慢性炎症は、がんや動脈硬化性疾患、肥満・メタボリック症候群など生活習慣病全般に共通する病態です。
かつて、一般誌のTimeも、‘Inflammation: The Secret Killer’
としてカバー特集を組んだことがあり、広く認知されています。

そこで、サプリメント研究では、抗炎症作用を有する機能性食品成分の働きが注目されています。
分子レベルでは、NF-κB経路に対する抑制作用を介した抗炎症作用が知られています。
植物性食品に含まれるファイトケミカル(カロテノイド類やフラボノイド類)は、
抗酸化作用や抗炎症作用を有しており、機能性が知られています。

例えば、ブロッコリには、スルフォラフェンというフラボノイド類が存在し、抗がん作用が示されています。そこで、今回の研究では、(食品としての)ブロッコリの摂取による抗炎症作用が調べられました。

具体的には、若年男性喫煙者を対象に、1日あたり250グラムのブロッコリを10日間摂取させ、
関連マーカーとして、血中カロテノイド類、葉酸、CRP、TNF-α、IL-6、IL-6sR、アディポネクチンが測定されています。

解析の結果、ブロッコリの摂取によって、血中の葉酸値(+17%) とルテイン値 (+39%)が上昇しました。
また、血中CRP値は、有意に低下しました。(48%低下, p&#8201;<&#8201;&#8201;0.05)

一方、TNF-α, IL-6, IL-6sR,アディポネクチンには有意な変化は示されていません。
なお、CRP値の低下は、葉酸やルテインの変化とは独立しており、投与開始時のリコピン、TNF-α、IL-6sRと負の相関が認められています。

以上のデータから、(酸化ストレスや慢性炎症が病態として推定される)男性喫煙者では、ブロッコリの摂取による抗炎症効果が示唆されます。
これは、野菜や果物の摂取が多いと、血中CRP値が低いという疫学研究とも一致するデータです。

今後、臨床的意義の検証が期待される分野です。