少し自分勝手な意見を言わせてください。
あくまで私の勝手な意見です。
患者さんと親身に話していて心が痛むことがあるのです。

今日も、昨日も、毎日のように私のクリニックの患者さんが言います。
「先生、私のように進行がんでも(あるいは転移のある末期に近いガンでも)抗がん剤を続けなければいけないのでしょうか?抗がん剤を打つと体がだるくなって髪の毛が抜けて食欲もなくなるし、白血球も下がります。免疫が低下したら癌が増えるんじゃないかと不安になるんです。」

患者さんは必死である。もちろんガンから生還したい、まだ小さな子供がいる、自分の人生を自分らしく高齢になっても生き抜きたい、思いはさまざまである。

抗がん剤は延命にはほとんどなっていないというデータがある。オーストラリアの研究だったと思う。2%の延命率だそうだ。しかし、抗がん剤の通常量投与は患者さんのQOLを大いに下げてしまう。延命にもならないのに、QOLを下げてしまうのにどうして抗がん剤の通常量投与にガン専門医はこだわっているのだろうか?休眠療法など認めないのが彼らの言い分である。

ガン専門医とは通常、抗がん剤の専門医といって良いだろう。決してがん治療の全てを網羅しているわけではない。私も抗がん剤の専門ではないから、ガン専門医ではないだろう。私は自分を自然療法の専門医だと考えている。

副作用がなくて抗がん剤と同程度、あるいはガンの縮小では抗がん剤以下しか効果がないかも知れない。しかし、抗がん剤よりはQOLは上がるし、場合によっては延命する。それは調べてみればわかる。学会でもデータは発表されている。

しかし、日本の医学はまったく自然療法を認めていない。というかまともに研究もしていない。どうしてだろう?
ビタミンCの抗がん作用は1970年代にライナスポーリングとイワンキャメロンが臨床データを出していたのに名誉なクリニックが捏造データで葬り去ってしまった。

これが患者さんのためだったのだろうか?
2005年になってインターネット上にビタミンCが癌に効果があるという矛盾のない論文を、立派な志を持った医師たちが発表して認めざるを得なくなったから黙って認めているようであるが、それが医師としての正しいあり方だろうか?それでもいまだに、頭の固い医師たちは認めようともしない。

それって自分たちのプライドのためですか?患者のためですか?

実は同じような薬は他にも存在する。

たとえばこの4月11日に私が点滴療法研究会で発表させてもらったアミグダリンという薬もそうである。1830年ごろからガンに効くといわれて臨床データもあったにもかかわらず、アメリカの加州当局が発表したカリフォルニアレポートといわれている捏造データ(といわれている)でその効果を否定されてしまった。

それまで患者さんに福音を沢山与えてきたにもかかわらず。

安価で特許もなく副作用もない抗がん剤をこの世から消し去ってしまったのだ。しかし、アミグダリンはいまだにメキシコやヨーロッパでは抗がん剤として使われている。

これは製薬会社が政治家に巨大献金しているアメリカでは認められていなくて、社会主義国で医療費が安価なメキシコで認可されている点に注目すればなんとなく理由がわかるのではないだろうか。

アメリカではシッコという医療問題を扱った映画が発表され話題になったが、振り返って日本を見ても同じようなことがあるのではないだろうか?

がん治療の地域連携会議は地域のガン拠点病院の医師たちが集まって行われるが、きれいなホテルの大広間で都会から偉い先生方の招待講演を開いている。もちろん全ての会費は抗がん剤メーカーが持っている。そこで振舞われる懇親会の食事のお金も会場費も全て抗がん剤メーカーが負担している。

見るとそうそうたる抗がん剤メーカーが名前を連ねている。

そして抗がん剤メーカーからは政治家にも献金が莫大に支払われている。厚生省の役人たちが退職後にお世話になっているかもしれない。

そんなことこそはジャーナリストが調べて国民に報告する義務があると思うが、日本の大手のマスコミは絶対にこのようなことは言わない。
なぜだろうか?おかしくないですか?

マスコミは抗がん剤メーカーから広告をもらっていても、真実を報道してほしいものである。医療に関しても、政治に関しても偏向報道が多いと多くの賢い国民は感じている。

今話題になっている普天間問題もそうである。沖縄の人が嫌がっている理由を考えてみたら鳩山総理は立派な人であることがわからないのだろうか?今までの総理ならごり押ししてアメリカの機嫌をとってすぐに決着していたはずだ。

アメリカの顔色を伺って日本人の一部に負担を押し付ける政府が正しいと、心ある日本人の誰が考えるだろうか?

去年の年末に自民党の決めたとおりにヘノコ沖に基地を作っていたほうが沖縄の犠牲者たち、そして国民のためなのだろうか?もっと言うと、どうしてアメリカ軍にいつまでも駐留しているのだろうか?

お金を払ってまで、地域で問題を起こされてまで、日本の国民はそこまでして他人に守ってもらうべきなのだろうか?

そういった議論をするのもマスコミの仕事ではないだろうか?鳩山総理をぶれていると決めつけているが、問題の本質は日米の安保条約と沖縄および日本全体の国民の民意ではないだろうか?

どうしてそれが報道されないのだろうか?
不思議なマスコミだと賢い国民は気がついている。

私は抗がん剤を不要だとは思わないし、うまく使えばよい薬になるとも思う。
しかし、免疫が弱りきった患者に大量投与するのではなく、今心あるがん治療の専門医たちが始めているように、少量投与の休眠療法を行ったらよいのではないだろうか?
副作用も少ないし、癌が根絶する可能性はきわめて低いのだから共存するだけの免疫が残る分メリットがあるだろう。

どうして大量投与にこだわるのだろうか?どんなに免疫が落ちていても、どんなに食欲がなくなって弱っていてもどうして大量に抗がん剤を消費することにこだわるのだろうか?それって患者のためですか?

国が抗がん剤を認可して癌治療の進歩になるなら良いことである。しかし、同じように副作用のない自然療法も認可して治療法の一つに入れて大学でも教育するべきである。たとえ政治家に献金がなくても、大学に研究費の供与がなくても患者のために医師の良心で研究するべきだと思う。

日本は今医療も政治も矛盾だらけである。それが報道されないことは患者さんにとって大きな問題ではないだろうか?
現場にいるわれわれ医師たち医療に関してはもっと声を上げて発言することが必要だと思う。